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春・夏・秋・冬

 今年は梅雨明けがだいぶ遅れるそうだ。日本各地でも大雨による被害が次々報告されている。南のテレビでも連日、トップニュースは大雨による被害状況だった。堤防が決壊したり床上浸水した建物などの映像を見ながら、「南でこんなにたいへんなら北はもっとだろう」と想像していた。案の定、北の被害も南に劣らず甚大だ

▼国際赤十字社連盟が19日にホームページに掲載したところによると、平安南道では16日の一日だけで280〜300ミリの記録的豪雨。1万1524戸の住宅が倒壊し9000人以上が罹災した。穀倉地帯として知られる黄海南道では死者、行方不明者が100人以上に上った模様。これは南の49人の2倍にあたる

▼北では国際赤十字に支援を要請したが、南の民間支援団体などには今のところ支援要請は来ていないという。ミサイル発射後、悪化する北南関係を反映しているのは明らかだ。しかし、南の市民団体「わが民族助け合い運動」では、「情勢が不安定な時ほど協力しなければならない」との立場から、6人の実務者を平壌に派遣し具体的な被害状況調査を行っており、結果が出次第支援物資の種類と量を決める予定だ

▼「助け合い運動」のリ・ヨンソン事務総長は、「水害状況が明らかになれば、多くはできなくても支援努力はしなければ」としながらも、「ミサイル問題で十分な支援ができるか」を心配する

▼同団体に限らず、南では「北支援」の声を容易に挙げられないのが現状。「災難にぶつかっている同族を見て見ぬふりはできない」とリ事務総長は語っている。(聖)

[朝鮮新報 2006.7.22]