春・夏・秋・冬
今にして思えば、これはある意味予告≠セったのかもしれない。朝鮮外務省スポークスマンは6月1日に発表した談話でこう述べている。「…制裁はむだ骨に過ぎず、われわれの強硬対応に名目を与えるだけだ。米国がわれわれを敵視して圧迫の度数を高めるなら、われわれは自己の生存権と自主権を守るために、やむをえず超強硬措置をとらざるをえなくなるだろう」
▼この談話では6者会談団長のヒル米国務次官補を平壌に招待。9.19共同声明履行に向けた「政治的決断」について説明するよう求めた。だが、米側は応じなかった。これ以降、朝鮮側から米側へのアプローチ表明は、少なくとも公には見られない
▼ここ最近、朝鮮の報道で目立っていたのは米軍偵察機への言及。祖国平和統一委員会は先月30日の談話で、烏山米空軍基地に最新装備を備えた高空戦略偵察機を配備した点を非難。同時に、「リムパック2006」合同軍事演習についても「朝鮮を狙った大規模北侵戦争騒動」と指摘した。朝鮮から見れば、つねに米国の脅威にさらされているとの警戒感がある
▼朝鮮がミサイルを発射したと日韓などが発表した5日、「万景峰92」号が新潟港に到着する予定だった。だが、日本政府が同船の入港禁止などの「制裁」措置を発表したため、同船は5時間以上も海上に停泊した
▼船には修学旅行で乗船していた大阪朝高の生徒や親族訪問のお年寄りなどもいた。何の関係もない子どもらが長時間海上に放置された。こういった出来事が起きるたび、つねに直接被害にあうのは弱い立場の人たちだ。(聖)
[朝鮮新報 2006.7.6]