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春・夏・秋・冬

 小泉首相が在職最後の日米首脳会談に臨む。本号が出ている頃には、会談の内容については詳報されていることと思う

▼小泉首相の訪米に先立つ26日、外務省の谷内事務次官が記者会見で興味深いことを話した。首脳会談の場で、彼らのいう「長距離弾道ミサイル『テポドン2号』の発射準備について、即時中止を求める方針で一致する」との見通しに言及したのである

▼朝鮮に対する先制攻撃作戦計画をすでに樹立し、その精度、強度を強めるために南朝鮮や日本に駐留する米軍の再配備、自衛隊との統合作業を急ピッチで進めている両国だけに「強硬から対話への方針転換か」と、その場に居合わせた一部の記者たちは意外に思ったそうだ。さらに谷内次官は「北朝鮮にとっても、日米がどういう反応をするか大きな関心があるに違いない」とも付け加えた

▼この問題と関連して、米上院からはすでに超党派で直接対話を促す声が相次いでいる。ルーガー外交委員長(共和党)は「米国を射程の範囲に収めるミサイルは、米朝間の問題となる」と話し合い解決をブッシュ政権に迫り、ヘーゲル議員(共和党)も「早ければ早いほど、早期に問題を解決できる」と主張した。バイデン議員(民主党)は「(対話は)より好ましいアプローチ」だと指摘した

▼「テポドン2」発射騒動が起きてから2週間以上。時間の経過とともにヒステリック症状は治まりつつある。6者会談共同声明にサインしながら潰しにかかったブッシュ政権、対話以外に解決方法がないことに気づいたのかどうか、出方を注視したい。(彦)

[朝鮮新報 2006.6.29]