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春・夏・秋・冬

 最近の南政権内部からのメッセージ発信が気になる。まずは9日の李鍾奭統一部長官開城工業団地訪問。「朝鮮半島情勢にいかなる変化があろうとも、南と北は共同の利益のために開城工団での生産を止めない」。李長官の訪問は、少し前のレフコウィッツ北朝鮮人権特使の人権問題と無理やり関連づけた発言が出た直後だったことから、「同発言に楔を打った」とも評された

▼同じ9日、盧武鉉大統領はモンゴルのウランバートルにいた。同胞との懇談会で、「(北に)多くの譲歩を行おうと思う」と語った。さらに、「米国と周辺国とのさまざまな関係があって政府が素早く対応できないこともある」としたうえで、金大中前大統領の6月訪北への期待感を表明した

▼この盧大統領の発言について、李長官は「(6者会談遅延の)状況を打開するためにわれわれ(南)が積極的に動くという意味」だと解釈した。文正仁外交通商部国際安保大使は、延世大教授の資格だと断ったうえで連合ニュースに対し、「(米国の対北圧力と関連して)盧大統領がブッシュ政権に対して忍耐を失い始めている」と述べている

▼米国は本当に朝鮮半島の核問題を平和的に解決する意志があるのか。難産のすえに「9.19共同声明」が生まれたにもかかわらず、何かと口実を設けて問題解決を遅らせているようにしか思えない。その最たるものが、拉致にからんだ最近のブッシュ政権の対応だろう。要するに解決する意思がないのだ

▼最近の南政権内部からの発信は、そんなブッシュ政権へのけん制と受け取った方が良さそうだ。(聖)

[朝鮮新報 2006.5.13]