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春・夏・秋・冬

 大統領個人にとどまらず、民族の怒りが存分に伝わってくる談話文だった。盧武鉉大統領の独島問題と関連した談話である。「独島はわが領土である。単なる領土ではなく、特別な歴史的意味を持つわが領土である」。こんな出だしで始まる談話は全体を通じて、この問題に断固たる立場で臨む姿勢を明らかにしている

▼談話の主張は明快だ。例えばこんなくだり。「日本が独島に対する権利を主張するのは、帝国主義侵略戦争による占領地の権利、ひいては過去の植民地領土権を主張するものだ。これは韓国の解放と独立を否定する行為だ」「わが国民にとって独島は主権回復の象徴だ。靖国神社参拝、歴史教科書問題と共に過去の歴史に対する日本の認識、そして未来の韓日関係と東アジアの平和に対する日本の意志を見通す試金石だ」。過去清算の問題であることを明白にしている

▼さらには「歴史教科書わい曲、靖国神社参拝問題と共に両国の過去史清算と歴史認識、自主独立の歴史と主権守護の次元に立って正面から扱う」と主張する。就任以来、過去の問題には直接触れないという「静かな外交」政策をとってきた大統領だが、今後は直接的な対応をしていくとの自らの決意を示したものだ

▼にもかかわらず日本では、5月31日の地方自治体選挙を意識した「内政問題」とおとしめようとする向きがある。しかし、大統領の談話は民族の怒りをストレートに表したものであることを忘れてはなるまい

▼だからこそ、先日の閣僚級会談で北側団長は、この問題と関連して北南の共闘を呼びかけたのだ。(聖)

[朝鮮新報 2006.4.27]