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「祖国統一は民族問題であり民族自主の問題だ」。昨年、訪問先の日本で急死した著名な統一運動家であり学者であった故金南植氏は生前、こう情熱的に語っていた。氏が昨年来日したのは、自著「21世紀わが民族の話」(インターネットサイト「統一ニュース」より刊行)の日本語版出版を打ち合わせするためだった。氏は在日同胞、とくに若い世代にこの本を読んでもらうことを切に願っていたという。その思いが実を結んだ ▼氏の翻訳本がこのたび、「21世紀民族を語る」として出版された。発行は同刊行委員会。在日側28人、南側104人が名を連ねる。訳、編集にも南と在日の双方の担当者が共同で携わった。18日に都内で行われた出版記念会には10人の人士が南からわざわざ駆けつけた ▼中でも編纂委員の1人である「統一ニュース」の李桂煥代表が、著者に代わって行ったあいさつが印象的だった。李代表は、在日側と南側が力を合わせて統一問題に関する本を出版できたことの意義について、「6.15南北共同宣言のおかげ」「6.15共同宣言の生活力をあらためて感じる」と述べていた。これは、この日の参加者が異口同音に語っていたことだ ▼統一は理念や制度ではなく民族の統一でなければならない、と語っていた金南植氏の遺志を受け継ぐためにも、「民族は一つ」をあらゆる形で実践していかねばなるまい ▼それが即ち統一実現につながる。「21世紀民族を語る」は定価=1600円、統一評論新社(TEL 03・5800・5101、FAX 03・5800・5102)から発行された。(聖) [朝鮮新報 2006.3.23] |