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春・夏・秋・冬

 今月開かれる予定だった北南閣僚級会談が4月に延期になった。北側からの提議だった。これに対し南側はさっそく、統一部などが「すでに開催日にまで合意、決定済みの会談を延期するとは遺憾」との立場を表明した

▼民間に当局が加わった昨年6月以降の民族統一運動の本格化、すなわち「第2の6.15時代」が到来した中での今回の当局会談延期通告については、南当局のみならずとも、そうした動きに水を差すものになるのではないか、との憂慮の声がある

▼その理由として挙げるのが、朝鮮半島の現状に不満を持つ米ブッシュ政権に攻撃材料を与えることになる、という点だ。民族統一運動の高揚、それも南当局がその中に確固とした位置を確保して参加していることにブッシュ政権が敵意すら覚えていることは周知の事実だ。ある南側関係者はさらに「6.15共同宣言の存在そのものに反対する野党・ハンナラ党にも政府攻撃の材料を与える」と心配顔だ

▼しかし今回、北側が会談延期の理由としたのが同時期に強行される米・南朝鮮合同軍事演習の存在。6.15共同宣言履行のための閣僚級会談の一方で、同族を目標にした軍事演習を行うこと自体、自家撞着もはなはだしい

▼南側は「定例演習」だと言い訳をする。ではブッシュ政権の考えはどうなのか。「北は悪の枢軸」だとの認識を変えず、南駐留米軍の柔軟運用、在日の部隊まで含めた米軍の再編、自衛隊との一体化推進など、朝鮮敵視、標的にした軍事戦略は以前よりも強化されている。南側の決断が求められているのだ。(彦)

[朝鮮新報 2006.3.16]