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春・夏・秋・冬

 先月の朝・日政府間会談結果を受け、日本政府は「拉致問題に進展がなかった」と、「圧力」を強める(安倍官房長官)との論法で、現行法の範囲内でと断りながらも厳正対処方針を決定。その一環として、首相官邸が主導している「拉致問題専門幹事会」(座長=官房副長官)に警察庁、財務、法務、経済産業、金融、海上保安の6省庁からなる「厳格な法執行分科会」設置するという

▼内容としては、外為法による抜き打ち検査(経済産業省)やマネーロンダリングなどの容疑のある取引の捜査当局への通告(金融庁)などが報じられている。これ以外に先月初、すでに総務省は各自治体に総聯施設への固定資産税等免除措置の再検討を迫っている。まさに狂乱的といわざるをえない

▼その過程で、在日同胞を「血祭りに上げる」かのような挙にも出ている。女性同盟中央の金昭子委員長の場合が典型例だ

▼金委員長は2月27日、朝鮮に住む親族訪問目的で再入国許可申請を行ったが、名古屋入国管理局は申請受理を拒否するという形で保留した。金委員長側からの再三の理由説明要請についてもいっさい応じようとしていない。これが日本当局のいう厳正対処の一環なら、人権蹂躙もはなはだしい

▼そもそも日本当局は、在日同胞の法的地位について擁護するのではなく、治安管理視してきた。その本質は今も変わらない。厳正対処ということになると、在日同胞の首をひねることなど、いとも簡単だ。日本は同じようなことを前世紀、植民地支配時にも行った。国家としての良心が問われている。(彦)

[朝鮮新報 2006.3.7]