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春・夏・秋・冬

 第2次世界大戦時代に日本軍の「慰安婦」にさせられたアジアや欧州の女性たちの問題に長年取り組んでいる西野瑠美子さん(VAWW−NETジャパン共同代表)は、先日都内で行われたシンポジウムで、過去の謝罪、補償と言いながら「被害者の視点が欠落している」点を強く批判した。被害者に向き合うことなしに真の解決はありえないというわけだ。そのために、日本政府が元「慰安婦」たちへの第3次調査を行うべきだと主張した

▼「被害者への視点」、それは被害者の話に耳を傾けてこそ持つことが可能だ。戦後60年以上が過ぎ、被害者たちの多くが亡くなったり高齢化している。だからこそ、この問題は急いで解決されなければならない

▼そんな被害者たちである元「慰安婦」のハルモニらが今日(3月1日)、金剛山で「水曜デモ」を展開する。南に住む元「慰安婦」のハルモニらは、自らの「名誉回復」を訴えて毎週水曜、ソウルの日本大使館前でデモをしている。その「水曜デモ」を、日本帝国主義の植民地支配に抗して朝鮮全土で市民が立ち上がった「3.1節」である1日に、北南の統一事業の場である金剛山で行うのは、たいへん意味あることに違いない

▼主催者である韓国挺身隊問題対策協議会は、「同じような苦痛を経て傷を受けたハルモニたちが互いに会って慰労する場になれば。個人の痛みを超えて歴史の被害者であることを悟り、堂々たる女性として生きていける基礎を提供したい」と話す

▼被害者たちの声に耳を傾けることの大切さがあらためて問われている。(聖)

[朝鮮新報 2006.2.28]