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春・夏・秋・冬

 米国が新たに浮上させた「偽ドル」問題、「金融制裁問題」をめぐって、6者会談がこう着状態に陥っている中、「偽ドル」問題をめぐる民間次元での討論会が14日、ソウル市内で開かれ注目を集めた。この日、プレスセンターで開かれた第53回記者フォーラムは「北の偽造紙幣論難をどう見るか」をテーマに、専門家らから注目すべき発言が相次いだ

▼中でも注目を集めたのは、37年間偽造紙幣の鑑定に携わってきた外換銀行のソ・テソク部長が「(北が紙幣を偽造するのは)不可能だ」とした点。ソ部長は南でもトップレベルの専門家で世界的にもその能力を認められている権威者で、テレビを通じて一般市民にも知られている、とインターネットサイト「統一ニュース」は伝えている

▼この日の討論会でソ部長は、「その国が開放されてこそ多くの人間や組織が偽造紙幣を流通できる。密閉された国で造ることは理解できない」と根拠をまず挙げた。米国が南などの関連国に根拠として示した一つである特殊インク≠北が購入したとの疑惑に対しても、「インクが重要なのではない。配合比率が秘密なのだから」と、その配合が外に漏れる可能性がないと指摘するなど、一貫して北が国家的に精巧な偽ドルを作ることが不可能であると述べた

▼討論会では2003年の米財務省報告書も公開されたが、この中で北の紙幣偽造についてまったく言及されていないことも判明した

▼結局、何の証拠も出てこなかったイラクの大量破壊兵器問題があるだけに、この問題も慎重に見極める必要がある。(聖)  

[朝鮮新報 2006.2.23]