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春・夏・秋・冬

 8日に終了した朝・日政府間会談で朝鮮側は、在日朝鮮人の法的地位問題についても重要な問題として提起した。朝鮮中央通信が9日に報道したところによると、朝鮮側は「在日朝鮮人が日本に住むようになった経緯と現在置かれた立場について想起させながら」日本が 総連弾圧と在日朝鮮人に対する差別を行わないよう主張したという

▼朝・日会談開催直前の2日に福岡高裁が下した判決は、このような精神とはまったく相反するものだ。熊本朝鮮会館の固定資産税減免措置問題に関して、「朝鮮 総連の活動はもっぱら北朝鮮の国益や在日朝鮮人の私的利益を擁護するもの」だから公民館類似施設にはあたらないというわけだ。何と乱暴な論理だろう。在日朝鮮人の利益を擁護する活動が「公益性がない」といっているわけだから

▼この問題は 総連や在日朝鮮人の問題にとどまらない。この論理をそのままあてはめれば、極端な話、日本国内で民族的な活動のために建てられた在日外国人のための施設はすべて「公益性がない」ことになるのではないか

▼今回の判決が北バッシング、 総連バッシングのための「政治的判決」であることは明白だ。裁判所の判決文にわざわざ「北朝鮮」と記していることからも、いかに偏見に満ちているかがわかる。しかし、問題はそれにとどまらない。根底に異質な物を排除する排他的な部分が潜んでいると思うからだ

▼朝・日会談の目的は国交正常化。それは何も難しい話ではない。仲良くしようということだ。それは朝鮮のためだけでなく、日本のためでもある。(聖)

[朝鮮新報 2006.2.10]