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3年3カ月ぶりに、4日から北京で国交正常化のための朝・日政府間会談が行われた。今回の会談は、日本側からの提起によって「国交正常化、拉致、安全保障」など、双方の関心事を包括的に討議する舞台だった。にも関わらず、日本の報道は相も変わらず拉致一辺倒だ。拉致問題が進展しないかぎり国交正常化はないと、完全に前提条件にしようとしている ▼今回、朝鮮側は朝鮮公民が中国を経由して日本や南朝鮮に連れ去られている問題を取り上げたという。中国でこれに関わる不法活動をし、中国政府によって逮捕された日本人もいる。このグループは、朝鮮側からすれば拉致以外の何ものでもない行為の実行を日常的に公言してきた ▼ここで疑問に思うのは、朝鮮から連れてこられた者たちが彼地に入国する際、どういう法的な措置、庇護の下に可能だったのかということだ。ビザもなく不法入国したのだろうか。それとも偽造パスポートを使ったのか。いや、該当当局がビザを発行したのか ▼今、日本には前述したグループらの手によって入国した朝鮮公民が数十人も存在するという。生活保護などを受けて暮らしているという報道も一部にあった。ということは日本当局は公然と支援しているということになる ▼「脱北者」が存在するのは事実だ。しかし、実体はどうなのか。「餓えからの脱出」だったのか、敵対行為を取って居れなくなったのか−。その隙に乗じた前述グループの暗躍、「北朝鮮人権法」によって反朝鮮活動に資金を出すブッシュ政権。背景を見ないと全体は見えてこない。(彦) [朝鮮新報 2006.2.9] |