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「米国とも自由貿易協定(FTA)を結ばなければならない。調節ができ次第交渉を開始する」。盧武鉉大統領は年頭のあいさつでこう述べた。これを守る≠ラく、最初に行ったのがスクリーンクォーター(国産映画義務上映制)の比率を146日から半分の73日に減らす措置だった ▼当然、南の映画界は反発。それもそうだ。南で制作される映画の上映期間が半分に減らされるのだから、いわゆる「大作」とはいえない映画は、ほとんど人々の目にさらされることなく埋もれてしまう可能性があるからだ。しかも、これが米国の圧力によるものである点が問題だ ▼そもそもスクリーンクォーターの比率を半分にするよう要求したのは米国。根底にハリウッド映画の進出率をより高めたいことがあるのは、あまりにもわかりきったこと。これでは大国のエゴにすぎない ▼だが、南の財政経済部のある次官は、「今、韓国映画の市場占有率は59%に上る。自分たちの映画だけ失うまいとしている」として、映画人たちの反発を「集団利己主義」と決め付けた。自国の文化を守ることが、なぜ利己的になるのか ▼これに先立ち、南と米国は駐韓米軍の「戦略的柔軟性」に電撃合意し、南の人々の間で反発が広がっている。市民団体などは、これによって朝鮮半島を含めた東北アジアの平和に深刻な影響が出るものと懸念する。同地域で起きた紛争に駐韓米軍が介入する場合、南が巻き込まれるのは当然だからだ ▼どうも米国との関係修復≠ノ躍起になっているように見えるが、今後どうなるのか。推移を見守る必要がある。(聖) [朝鮮新報 2006.1.28] |