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春・夏・秋・冬

 2006年はどういう年になるのだろう。いろいろと思いを巡らせて見た

▼まずは当たり前のことだが、新世紀に入って6年目である。2度の大戦、そして局地戦とはいえ大戦規模の戦いとなった朝鮮、ベトナム戦争、さらに第3次大戦直前にまで至ったキューバ危機など、相食む戦い、対立が続いた20世紀と決別し、平和共存の枠組み作りが現実化するのではと期待がふくらんだが、米国のアフガニスタン、イラク侵略によっていっぺんに吹き飛んでしまった

▼そのブッシュ政権の「英断」かと思わせた6者会談での共同声明発表(昨年9月)。言葉対言葉、行動対行動という対等の立場に立った内容だった。しかし、誰の目にも破壊行動としか取れない対朝鮮金融制裁によって6者会談はまたもや危機に直面してしまった

▼今秋、公約通りなら小泉首相が退陣する。政府間協議の再開によって朝・日平壌宣言の履行へと希望を持ったが、日本政府はまたもや拉致問題を再燃させた。警察庁長官は「勝負の年」と語った。朝鮮敵視、総聯敵視の継続、強化を暗示している

▼朝鮮半島の北では、強盛大国建設で「変革」を起こした昨年を土台に、今年は「飛躍」に向け攻勢をかける。統一分野では自主統一、反戦平和、民族大団結の「3大愛国運動」を展開。それらの成果で来年の金日成主席生誕95周年、金正日総書記65歳の誕生日を迎えようと意気軒昂だ。一方、南では大統領選挙に向け「わが民族同士」と、親米保守勢力との戦いが鮮明になっていく。こうして見てくると節目の重要な年であることがわかる。(彦)

[朝鮮新報 2006.1.12]