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夢はインターハイ王者育成

神戸朝高 ボクシング部監督 金潤徳さん

 「夢はインターハイ王者を出すこと。いずれ朝鮮代表として国際大会に出場させたい」−神戸朝鮮高級学校のボクシング部監督として指導に情熱を注ぐ金潤徳さん(26)。同部からインターハイレベルの選手をコンスタントに育てあげ、02年茨城インターハイでは準優勝選手を輩出。

 朝鮮大学校師範教育学部体育科を卒業後、母校の体育教員として赴任し、ボクシング部監督となった。自身も同部出身で「当時は指導者がおらず、ジムを回りながら練習した」。練習環境が整わないなかでも高2、3年時にはインターハイに出場。叶わなかった「頂点」の夢は後輩に託した。

 努力すれば結果がついてくるボクシングの魅力に取り付かれ、朝高卒業前はプロの道も考えた。が、親が薦める朝大へ。大好きなボクシングを続けるも、2年の時、右目角膜を傷つけ現役を断念した。

 しかしボクシングへの情熱が冷めることはなかった。「母校で教えたい」−その原点は高3の祖国訪問時にある。高校ボクシング界で名を轟かせる大阪朝高の梁学哲監督、東京朝高で監督を務めた李成樹さんと出会った。今では共に肩を並べる監督同士だが、「いつまでも恩師」と慕う。

 「2人から朝高ボクシングへの熱い情熱を教わった。強い、弱いじゃない。忍耐力、あいさつ、礼儀…ボクシングを通じて何を学んだのか、そこで培ったものを社会に生かせるように送りだすことが大切だと。一生、ボクシングに携わっていきたい」 

[朝鮮新報 2006.8.23]