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「謝罪受けるまで死ねない」

高麗博物館で8.15特別展 徐元洙さん

 東京・新宿にある高麗博物館で、8.15特別企画展として「日本政府が謝罪するまで死なないぞ−在日1世・徐元洙さんの82年」が開かれる。

 徐さんは戦前の治安維持法被害者として、01年に76歳で日弁連に人権侵害救済を申し立てた。05年には、日弁連から日本政府に対して、謝罪と補償を求める申立書通りの勧告書が出された。これは治安維持法関係では第一号。

 高麗博物館では2年前から10回以上、スタッフを徐さんへの元へ送り、聞き書きをしたり、徐さんが幼い日々を過ごした縁の地を共に訪ねたりして在日の阪神地区の歴史を学んできたという。

 14歳から始めた写真が趣味で、カメラ200台、写真を20万枚保存する徐さん。今回の企画展では、徐さんの講演とともに、その貴重な保存写真と「総督府に勤務していたころからつけている日記」「協和会手帳」「阪神朝鮮小学校で使った教科書」などの現物が展示される。

 徐さんは拉致問題やミサイル問題を最大限に利用して、軍事大国化の道を突き進む日本への警戒心を口にする。「自らの歴史の暗部を認めず、都合よく歴史を書きかえてはならない。この機会にたくさんの人たちに在日の歴史を知ってほしい」と願っている。

 (徐さんの講演は8月12日、13時30分〜16時。高麗博物館へは地下鉄大江戸線「東新宿」駅下車。問い合わせ=TEL 03・5272・3510 )

[朝鮮新報 2006.8.2]