私だけの感動じゃ、もったいない |
大阪・女性同盟 生野東支部顧問 呉貞子さん 「私だけの感動にしておくにはあまりにももったいなくて、みんなに知ってほしくて朝鮮新報に手紙を送ったんです」 既報のように大阪市立東生野夜間中学を今春卒業した3人のハルモニたちのことを知らせてくれたのが、女性同盟生野東支部の呉貞子顧問(69)。取材に行くと約束すると電話の向こうで、大喜びしてくれた。 同校を4年で卒業した文明玉ハルモニ(84)は、女性同盟生野東支部委員長を長く務め、43年前東京から大阪に転居してきた呉さんを女性同盟支部に引っ張って、活動家に育ててくれた恩人。大阪に引っ越しした直後、夫が文さんを訪ね、「妻を朝鮮人にしてやってほしい」と頭を下げた事実を、10数年前に夫が亡くなってから文さんが打ち明けてくれたという。 「ウリハッキョを出ていなくて、右も左もわからなかったときに、成人学校でウリマルを学ぶようにしてくれたのも、亡き夫と文さんのおかげ。民族の心や風習をオモニのように教えてくれました」 呉さんは娘が5歳の時のエピソードを回想した。 「16歳年上の夫は朝鮮の幼稚園に行かせたかったのに、当時の私はまだ、そこまでの自覚がなくて、日本の幼稚園に行かせたいと思い、夫と延々と議論した。すると、娘が『私は何人?』と聞くんです。『おまえは朝鮮人だよ』と答えると娘が『じゃあ、朝鮮の幼稚園に行く』といった。夫のうれしそうな顔が忘れられない」 女性同盟の活動歴は35年になる。 [朝鮮新報 2006.4.18] |