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司法殺人の責任追及を

聖公会大学教授 韓洪九さん

 東大のシンポ(6〜8日)にソウルからゲストとして招かれた。

 新進気鋭の歴史家であり、ベトナム戦争での韓国軍参戦問題の責任追及、朝鮮戦争前夜の民間人虐殺の真相究明、良心的兵役拒否の活動など、韓国現代史を見直す積極的活動を続けている。また、南でベストセラーになった「韓国現代史−負の遺産から何を学ぶのか」が日本でも翻訳出版(平凡社刊)されるなど注目を浴びている。

 シンポジウムで韓教授は「ポスト1945年史における法、暴力、トラウマ」のテーマで「朴正熙の法による殺人と1970年代における『人民革命党再建委員会』事件および民青学連事件」について報告して、センセーションを巻き起こした。

 韓教授は朴正熙政権時代の最大の公安ねつ造事件(74年)であった同事件の「国家情報院過去史真実糾明による発展委員会」調査責任者であり、昨年12月7日、その結果を発表したばかり。この事件は南の大法院(日本では最高裁)確定判決後わずか18時間後に8名を電撃処刑するという最悪の「司法殺人」として記憶されている悪名高い事件である。

 韓教授は「同事件の被害者たちの名誉回復のための国家レベルでの適切な措置が迅速に行われるべきだ」と主張。さらに「裁判の過程で行われた国家による拷問、反人権的な犯罪行為とそれに関わった法官たちの責任を追及し、処罰すべきだ」と語った。

[朝鮮新報 2006.1.18]