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〈論調〉 米の対朝鮮敵視政策に追従する安倍内閣

 安倍内閣の発足以降、日本は米国の対朝鮮敵視政策に積極的に追従して無分別に振る舞っている。

 日本政府が朝鮮を刺激する「金融制裁」発動を決定したのは周知の事実である。国連制裁とは関係なく、独自の制裁を行うとして先頭に立って太鼓をたたいていた日本は、自国の措置を国連安全保障理事会の決議に伴うものであると正当化している。彼らは、朝鮮が対話に速やかに応じるようにするために加える作用の一環などと戯言を吐いた。日本が対朝鮮「金融制裁」発動を「対話」に向けた「努力」に見せかけているのは、彼らの政治的未熟さをそのままさらけ出したものである。日本の対朝鮮「金融制裁」騒動は、上司の米国にへつらうことで自分の人気を上げて利益をむさぼろうとするものである。

 日本が新内閣発足以降、「拉致問題」についていっそう血道を上げて騒ぎ立てているのも問題視せざるをえない。新任総理の安倍は、内閣発足と関連して発表した談話で「拉致問題対策本部」を設置する意向を表し、総合的な対策を講じると騒ぎ立てた。これに従って日本当局は内閣に「拉致問題対策本部」を設置し、新しく「閣僚」職と総理特別補佐官職を設けた。新任の内閣官房長官は、「拉致問題」は国連でも論議されるべきだ、「拉致問題」の解決なしには日朝国交正常化もあり得ないなどと騒いだ。日本当局は、多くの国を引き入れて自国の「拉致問題」騒動に合流させる謀略的な外交まで行っている。すでに解決済みの「拉致問題」をあちこちに持ち歩いて国際化することにより、朝鮮に対する圧力と制裁を強めようとする日本当局の卑劣な策動は、朝・日関係を極度に激化させる結果しかもたらさない。

 日本の新内閣は、朝鮮の合法的な海外同胞組織である総連に対する弾圧騒動も繰り広げている。彼らがわが国に対する制裁と総連弾圧騒動に狂奔しているのは対朝鮮敵視政策の所産であり、上司の米国にへつらって政治的漁夫の利を得るところにその目的がある。

 6者会談再開問題と関連して世界が歓迎しているが、日本だけは総理と外相、内閣官房長官などが次々と「核保有国という前提のもとでは北朝鮮を6者会談に受け入れる考えはない」などと言っている。

 一言で言って、日本政府が新たに発足して行ったことは朝・日関係を悪化させたことだけだ。朝鮮の自主権と尊厳を甚だしく損傷、侵害する日本の悪らつな政治的挑発行為は、朝鮮人民の怒りを掻き立てている。朝鮮人民は、過去に日本が働いた罪悪だけでなく、こんにち彼らが働いている罪過についてもしっかり計算している。日本が現在のように反朝鮮騒動を引き続きヒステリックに繰り広げるなら、彼らに有益なものは何もないだろう。日本の過去の罪悪とこんにちの犯罪行為を全部合わせてその代価を必ず受け取るべきであるとの朝鮮人民の覚悟と意志は百倍に高まっている。

 日本で新政府が構成されたとは言うものの、米国の手先、政治使用人としての日本の境遇は変わるはずがない。ここに日本の悲劇があり、その悲劇は日本が上司の米国の脇の下から出ないかぎり、引き続き訪れるであろう。(労働新聞13日付論評)

[朝鮮新報 2006.11.22]