東京 日朝友好区議連絡会 朝鮮学校支援の輪 各地に |
区議らの訪朝、「在日同胞励ます」 朝・日の非正常な関係が続く中でも地道に友好運動を続ける日本人たちがいる。東京都の日朝友好促進を進める区議会議員連絡会会員の議員らは、2001年の結成以来、民族教育支援や地域の在日朝鮮人との交流などを続け大きな成果も上げている。 朝鮮バッシングが吹き荒れ厳しい情勢が続く中、同会は4月に3回目の訪朝団を派遣した。平壌で交流した朝鮮対外文化連絡協会の幹部は、「国交正常化を実現するための運動の最前線で活躍している」と高く評価したという。 総連東京都本部の朴昌吉委員長は「日朝関係が緊張したなかでの平壌訪問は在日同胞にとって大きな励ましとなる」と述べ、日朝友好運動に尽力する区議らに謝意を表した。 各地でさまざまな活動
17日、東京都内で行われた同会の第4回総会と懇親会には、63人の区議会議員らが参加した。ともに参加した総連東京の活動家、朝鮮学校の校長らと交流を深め、地域での活動や経験について報告し合った。なかでも朝鮮学校支援活動の話題が際立っていた。 荒川区では昨年、区議や市民らの尽力により、日本国籍を含む2重国籍の朝鮮学校生徒たちの保護者にも補助金が支給されるようになった。また東京朝鮮第1初中級学校の創立60周年行事を、力を合わせて成功させた。超党派で議員らが参加を呼びかけた結果、来ひんに70人以上の日本人士が名を連ねた。同校の目の前に住んでいるという茂木ひろし・荒川区議は、町内の人に行事への参加や学校支援を呼びかけた。「みんなで協力すれば立派な応援ができる」と語った。 江東区では、東京朝鮮第2初級学校の土地問題裁判を支援する輪が朝鮮学校支援にまで広がっている。全国的にも注目されるようになり、同校には日本や南朝鮮からの来客、取材依頼が後を絶たない。中村正子・江東区議は「子どもたちの学ぶ権利を奪ってはいけない」と語った。 江戸川区は朝鮮学校保護者への補助金がほかの区に比べ高い。4月の訪朝時、対文協の幹部が「江戸川区は日本で一番、朝鮮学校と生徒たちを支援している地域だと聞いている」と述べたという。佐々木隆・江戸川区議は「このことを区長に伝えると、たいへん喜んでいた。もっと支援を広げていきたいとの思いが込み上げた」と語った。 足立区では、東京朝鮮第4初中級学校を災害時の緊急避難所として利用する協定が学校と区の間で交わされた。墨田区では、日朝が力を合わせ地道な活動を展開したことにより朝鮮学校生徒保護者への補助金が増額された。東京朝鮮第3初級学校(板橋区)、東京朝鮮第9初級学校(杉並区)では、近隣の小学校との交流が盛んに行われている。 懇親会は終始、和気あいあいとした雰囲気に包まれていた。同時に、この日、総連と民団の代表会談、共同声明発表もあり祝賀ムードに包まれた。 同連絡会代表の江口済三郎・中野区議は「日朝友好運動の輪を23区すべてに広げ、有意義な運動ができるようこれからもがんばっていこう」と述べた。 服部ゆくお・都議会日朝議連副会長は「在日朝鮮人との日常的交流をさらに深めることが国交正常化のためになる」と語った。(李泰鎬記者) [朝鮮新報 2006.5.23] |