06権利とくらし平和のための女性集会 東京で400人が参加 |
平和の危機 知恵出して抵抗しよう 許されぬ 朝鮮への悪のイメージ形成
「06権利とくらし平和のための女性集会−ジェンダー平等と平和をめざして−」が4月22、23日の両日、同実行委員会の主催で東京都港区の女性と仕事の未来館および三田会館で開かれ、全国各地から集まった400余人の女性代表らが参加した。 23日の第3分科会では「平和の危機に抗して」と題して活発な意見交換が行われた。 地域の女性代表らは、教育基本法改悪にむけて、かつて「新しい歴史教科書」採択に動いたメンバーらが当時の事務所を拠点に活動している実態(福岡)、沖縄に次ぐ第2の基地を有する県として、キャンプ座間基地反対闘争が市ぐるみで日常的に進められていること、さらに08年に向けて、米原子力空母ミッドウェイの母港化を実現しようとする動きへの横須賀市民の抗議活動(神奈川)、全国で一番の騒音に悩まされる百里基地で「米軍機F15来るな」の声を強める市民活動(茨城)、戦前の国家総動員法にも匹敵する国民保護法という戦時法が、地方議会でも次々と採択されているが、こうした戦争ができる国への変質を許さぬ市民の多様な活動(広島)などについていきいきと紹介した。 続いてI女性会議常任顧問の清水澄子さんが、「軍事化とジェンダー」と題して問題提起を行った。
同氏は米国の世界戦略を担うために軍事大国化を進める日本の現状について「知恵を出して抵抗する」ことの大切さを説きながら、「私自身が平和を創るという意識を持たないとダメだ。平和憲法、教育基本法…など日本の平和主義を支えた全てを壊そうとする動きが急だ。今、私たちは(昔はよかった)と思い出にふけっている場合ではない」と力強く訴えた。 さらに軍事化の定義について、「平和とは戦争がない状態だけでなく、人々が日々安全に暮らしていけるかどうか」だと指摘し、「軍事化は軍国主義の結果として存在するのではなく、武力による他国への威圧と支配を狙う国家作りのプロセスであり、軍事化は社会、経済、文化など、人々の生活のあらゆる場面において進行している」と力説した。 同氏はとりわけ、軍事化の過程で、女性や家庭のあり方など文化的価値に対する「暴力」が強まっていると指摘。戦争システムは性差別主義、家父長主義の原理に基づく抑圧の構造を強めていると喝破して、東京都や埼玉県での「ジェンダー・フリー」への執ような攻撃について批判した。 また、拉致問題以降の日本の現状についてふれて、「まるで朝鮮人といえば悪のイメージが形成され、総連や在日朝鮮人を弾圧しても気にならない、許される」という恐るべき風潮を正すべきだと力を込めた。 さらに、拉致問題や北の脅威をことさらに強調しながら、日米軍事同盟を強化し、戦争国家態勢を強める日本の現状に強い警鐘を鳴らした。 清水さんは「社会の隅々まで行き渡っているデマにふり回されてはならない。戦前も日本は敵国に対し鬼畜米英と徹底的に悪のイメージを植えつけた。現在、メディアをあげて北に対して同じような悪質なデマ宣伝が行われている。嘘を100回聞くと真実のように思い込まされるというが、私たちは、日朝国交正常化を支持し、真の平和に向けて連帯を強めよう」と演説を結び、会場の大きな拍手を浴びた。 この集いでは女性同盟中央の丁輝子副委員長と趙英淑・同台東支部委員長が会場から意見を述べ、総連と在日同胞に対する弾圧、人権侵害、厳しい差別の実態について指摘し、在日同胞と総連への理解と支援を寄せてくれるよう訴えた。(朴日粉記者) [朝鮮新報 2006.5.13] |