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〈論調〉 自民総裁選控えた人気獲得

 日本の極右保守勢力が解決済みの「拉致問題」を引き続き持ち出し、米国の反朝鮮策動に追従している。

 彼らは、自民党が承認した「北朝鮮人権法案」の国会への提出、改訂パンフレットの米国への送付などを騒ぎ立てている。さらには、当局を通じて高等学校の教科書に日本人「拉致」を過去形ではなく、現在形にして記述した検定結果まで発表した。同時に、総聯の弾圧、迫害に国家権力をためらうことなく動員している。

 また、海上自衛隊はこのほど、対朝鮮核戦争演習を参観し、米軍の作戦理念を学んだ。

 そこには「拉致問題」の解決と何の関わりもない政治的謀略が潜んでいる。

 彼らの「拉致」騒動は、自民党総裁選を控え政治的人気を得ようとする欺まん策の延長にすぎない。

 日本政治の保守化、右傾化は、隣国との関係をどん底に追い込み、これにより日本政界の「元老」と言論界の間でも、このような無知な人々に政治を委ねることはできないとの声が高まっている。

 日本の極右勢力が危機からの活路を軍国化と戦争雰囲気づくりに求め、「拉致問題」をそれに悪用しているのは日本の未来にきわめて有害なことである。

 現実を直視できる日本人であれば当然、表では国民のために行動しているようにふるまい、実際は国民を害して自らの政治的利益だけをむさぼろうとする行為に巻き込まれてはなるまいい。

 対決か、朝・日関係正常化か。日本の極右保守勢力は無分別にふるまってはならない。(4日発朝鮮中央通信論評)

[朝鮮新報 2006.4.10]