朝鮮半島平和遠征隊がEU議会に提出した意見書 |
人類共通の価値である人権を政治圧力の武器、「政権転覆のための内政干渉の手段」として活用してはならないことは、人権の歴史発展過程で定められた前提だ。 米国は今日、「自由と民主主義の拡散」という名目のもと、人権侵略政策を強化しており、これは常に戦争、政権崩壊を伴う。人権攻勢、情報操作に基づくイラク侵略戦争の悲劇的現実がこれを反証している。今や米国の人権侵略の矛先は次の犠牲者として北に向いている。 われわれは人権を政治攻勢の武器として活用する米国の二重性と侵略性について憤怒し、米・フリーダムハウスが主導する「北朝鮮人権国際大会」を機に朝鮮半島の平和と自主統一、人類の真の人権向上を願う韓国の各界各層民衆と平和を愛する世界の人々の意思を集めて次のように意見を提出する。 1、国際社会は人類の人権向上を望むなら、まず米国の反人権行為を阻止するために力を注がなければならない。 2、朝鮮半島の人権問題は、朝鮮半島を取り巻く軍事的緊張解消と共に論議されなければならない。 3、国際社会は自決と自主の原則のもと、平等な人権対話を追求すべきだ。 米国の対北敵視政策が続く中でも、北は人権向上に向けて努力を続けている。国連の各種人権規約を批准し、国際社会と平等な人権対話の幅を拡大しようと努力してきた。 また、「自立経済路線」に立脚して経済改革と開発を加速化させて自然災害と米国の封鎖政策による最悪の経済難を克服している。北の経済的安定とともに、90年代中盤に発生した脱北状況も90年代末を最後にほとんどなくなっている。 こうした変化にもかかわらず、米国は8〜9年前の食糧難の時期に国境を越えた人々の、検証されもしない証言を前面に出して国際的反北世論を作り出し、北を孤立させて対北敵視政策の名分を蓄積しようとしている。こうした米国の政治的意図が最近、欧州連合(EU)にまで及んでいることは憂慮すべきだ。 米国とEUは人権を政治攻勢に利用する動きを中断すべきだ。 北に対する人権圧迫と、それによって起きる政治、軍事的緊張は、南北全てを合わせた朝鮮半島7千万民衆の人権を根本的に破壊するものだ。 4、朝鮮半島の人権向上を目指す国家なら、朝鮮半島の自主的平和統一実現のためにまず努力すべきだ。 [朝鮮新報 2006.3.27] |