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金正日総書記 胡錦濤主席の特別代表と会見 唐家璇国務委員 胡主席の親書を伝達

19日、胡錦濤主席の特別代表として訪朝した唐家璇国務委員(左側中央)と会談する金正日総書記 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長である朝鮮労働党の金正日総書記は19日、訪朝中の中国共産党中央委員会総書記である胡錦濤・中華人民共和国主席の特別代表である唐家璇国務委員一行と会見した。

 特別代表は席上、金正日総書記に寄せた胡錦濤総書記の親書を伝達し、自身が準備してきた贈物を渡した。

 金正日総書記はこれに謝意を表し、特別代表と親善的な雰囲気のなかで談話を交わした。

 席上、両国間の親善関係を発展させ、朝鮮半島の平和と安全を保障する問題と相互の関心事となる一連の国際問題が討議された。

 姜錫柱第1外務次官、金桂官、金永日の両外務次官が同席した。

 唐家璇国務委員は中国の特別機で18日、平壌に到着した。

 戴秉国・中国共産党中央委員会外事弁公室主任兼筆頭外務次官、武大偉・外務次官らが共に訪朝した。

 空港で、金永日外務次官と劉暁明・駐朝中国特命全権大使が特別代表を出迎えた。

 唐家璇国務委員は中国の特別機で19日、平壌を発った。

 戴秉国・中国共産党中央委員会外事弁公室主任兼筆頭外務次官、武大偉・外務次官らが共に発った。

 空港で金永日外務次官と劉暁明・駐朝中国特命全権大使が特別代表を見送った。(朝鮮通信)

「意見交換だけで意義深い」 中国外務省の劉報道官

 19日の連合ニュースによると、劉建超中国外務省報道官は19日の定例記者会見で、金正日総書記がこの日午前、唐家璇国務委員と会見したことを明らかにした。以下は連合ニュースの報道内容。

 劉報道官は、唐国務委員が胡錦濤国家主席の親書を伝えたことや朝鮮半島情勢について深みのある意見交換が行われた点について述べたが、その内容については言及しなかった。

 唐特使には戴秉国筆頭外務次官(中国共産党中央外事弁公室主任)、6者会談中国側首席代表の武大偉外務次官が同行した。

 劉報道官は「今回の訪問は朝鮮半島情勢に重大な変化が生まれる状況下で実現したもので、たいへん重要だ」として、「双方が朝鮮半島情勢に関して意見を交換しただけでたいへん意義深い」と強調した。

 しかし、胡主席のメッセージ内容、それに対する総書記の反応、両国間でどのような合意が導き出されたのかなどについてはまだわからないと述べ、唐特使は「仕事が終われば帰国する」と付け加えた。

 劉報道官は北を除いた5カ国外相会談開催説を一蹴し、「中国は6者会談再開のため引き続き努力を傾けてきた」と述べた。

 重油と食料などの対北支援の削減、中断を通じた制裁問題と関連しては、北の人民の生活条件改善のための人道的支援だとして、これを制裁の手段として活用しないことを明らかにした。

【核実験発表から唐家璇国務委員訪朝までの流れ】

 9日−朝鮮中央通信が、同日、地下核実験を安全かつ成功裏に行ったと発表。今後核実験を行うと予告した3日の朝鮮外務省声明は、「世界的な核軍縮、撤廃を進めるためすべての努力を傾ける」。

 11日−朝鮮外務省スポークスマンは、米国の国連安保理決議採択に向けた動きに対し、「圧力を加重させるなら、それを宣戦布告と見なし、次々と物理的な対応措置を講じていく」と警告。

 12日−胡錦濤中国国家主席の特使として唐家璇国務委員が訪米。ブッシュ大統領と会談し、「強力な対朝鮮措置」の必要性に合意。

 14日−国連安保理で、対朝鮮制裁決議採択。国連憲章7章41条に基づくもので、軍事的制裁を除く外交的、経済的制裁を加えることを骨子とする。

 14日−唐国務委員が米国につぎロシアを訪問。プーチン大統領との会談で「安保理決議の期間は無期限ではなく、朝鮮が6カ国協議に復帰した場合は制裁を停止すべきとの見解で一致」(イワノフ副首相)

 17日−朝鮮外務省スポークスマンが、国連安保理「決議」を全面排撃するとした声明発表。「今後、米国の動向を注視し、当該する措置を取っていく」と表明。

 17日−ライス米国務長官が日韓中ロの4カ国訪問に向け出発。前日の記者会見で、朝鮮孤立化に向けた制裁決議履行での協調を各国に促す意向示す。

 19日−金正日総書記が、胡主席の特別代表として訪朝した唐国務委員一行と会談。「両国の親善関係発展、朝鮮半島の平和、安全保障問題、互いの関心事となる一連の国際問題を討議した」(朝鮮中央通信)

 19日−ソウルで米日韓外相会談が行われ、制裁決議をすべての国連加盟国が実施する必要があるとして、3カ国が緊密に連携することを確認。一方、南朝鮮の潘基文外交通商相は、北南経済協力事業の継続意向示す。

 20日−ライス米国務長官が訪中し、李肇星外相、金正日総書記と会談した唐国務委員と会談。

[朝鮮新報 2006.10.23]