「南北の幼い教え子思い」

　「南と北の教え子を思い募金をしている」「初歩的には南と北の困難にあえぐ教え子を助けようとするもので、ひいては民族の平和と統一に寄与する契機とする思いで募金運動を展開することを決議した」

　全国教職員労働組合（全教組）のパク・ミジャ統一委員長は５日、統一ニュースのインタビューに答え、水害にあった北の子どもたちのための募金活動を始めた動機について語った。

　全教組では８月３０日に開かれた第５０回全教組全国代議員大会で「南北の水害支援募金のための特別決議」を採択した。「水害にあった南と北の幼い教え子たちが一日も早く災害の痛みを忘れ、もう一度一家団らんを取り戻せるよう、全組合員たちの真心を集めていくことを決議する」としていた。

　また、朝鮮日報などの保守系マスコミが、全教組の統一教材が北の教材をそのまま引用したものだと報道したことについてパク委員長は、「釜山支部統一委員会の統一学校が、訪北した教師らを招き『北をよく知るための学術セミナー』を２００５年に開いた。

　その時に北の歴史教材を参考にしたのは確かだ」としながら、「それなのに朝鮮日報などは北の歴史教材の内容をそのまま引用し、まるで教師らが主張したかのように報道した。教材を使いながら北では、その当時の歴史的事件をどう見ていたかを解説しただけだ」と反論した。

　全教組には北南交流と関連して「南北教育交流協力基金」がある。交流協力事業や災害支援時の緊急支援、教育機材支援などに使われる。

　パク委員長によると、この中から１次分として８月初に「６．１５共同宣言実践南側委員会」に１０００万ウォン（１ウォン＝０．１２円）を寄付したという。同じ方式で２次分の約６０００万ウォンを「６．１５教師実践団」を通じて８月下旬に伝達した。

　「６．１５教師実践団」には約３０００人が加盟しており、月給から一定額を無期限で対北支援に回している。これまで教科書用の紙支援、水害支援などを行っている。特定の学校の施設補修費用などにも使われている。

［朝鮮新報 2006.9.8］