〈今月の金正日総書記−7、8月−〉 2カ月で活動回数は6回 |
金正日総書記の動向は、7月4日以降、8月13日まで確認されなかった。総書記の実際の活動回数も2カ月で6回と極端に少ない。それにともない、同行者とその回数も少なかった。 朝中友好変わりなく
7月4日発の朝鮮中央通信によると、金正日総書記は新たに設立された平壌大城タイヤ工場を現地指導した。総面積2000余m2の同工場は、各生産ラインがオートメ化されている。総書記は、輸送機材の急成長はいろいろなタイヤを多く求めていると述べ、各種規格のタイヤ増産の必要性について指摘した。 このあと、総書記の動向は途絶えた。翌5日に朝鮮が軍事訓練の一環としてミサイルを発射したことから、さまざまな憶測が飛び交った。 中国の胡錦涛国家主席は7月11日、朝中友好協力相互援助条約締結45周年に際して中国を訪問した楊亨燮・最高人民会議常任委員会副委員長を団長とする代表団と会見した。そのため、同時期に訪朝していた中国共産党政治局員の回良玉副首相を団長とする中国親善代表団と会見するのではと期待されたが、それもなかった。 とはいえ、中朝人民対外友好協会および中朝友好協会代表団の陳昊蘇団長が平壌で、朝鮮中央通信社記者に語ったように、「中朝友好協力相互援助条約締結45周年を契機に両国の高位級親善代表団の相互訪問と慶祝行事が行われていることは、両国人民の親善、団結が何によっても壊すことができず、伝統的な中朝親善が世紀と世紀を継いで永遠不滅であることを全世界に誇示するもの」(7月12日)だった。 陳団長はさらに、「両国はこの条約の精神に従って互いに支持、協力しながら社会主義建設を力強く進めてきたし、国際社会で互いに協力しながら東北アジア地域の平和と安定を保障するうえで大きく寄与してきた」と述べ、「国際情勢がいくら複雑であっても中国人民は中朝友好協力相互援助条約の精神にのっとって朝鮮人民と共に中朝親善を、代を継いで伝え、輝かすため絶え間なく努力する」と強調した。 総書記の会見がなくても、朝中の友好関係に代わりはないことを示すものだ。 会見こそしなかったものの、総書記は最高人民会議の金永南委員長、朴奉珠総理と共に、胡錦涛国家主席をはじめとする中国の首脳陣と祝電を交換している。 畜産生産で飛躍を 動向回数が少ないなかでもやはり目につくのは軍関係。全6回の動向のうち2回が軍視察、2回がそのほかの軍関係。 朝鮮人民軍第757軍部隊の畜産拠点を視察した総書記は、ウサギ舎と飼料配合室をはじめウサギ牧場の各所を見て回った。ヤギ牧場も視察している。 朝鮮では近年、「草を肉に替える」方針のもと、ヤギ、ウサギなどの草食動物を積極的に飼育している。 総書記はこの日、部隊が新しく造成した草原を見て回り、ヤギ、ウサギ牧場でも畜産業の重要な問題である草原造成に深い関心を払うべきだと述べた。また、山の多い朝鮮の地の利を生かせば、どんな場所でも草食家畜を多く飼育することができると指摘し、畜産物生産で一大飛躍を起こすべきだと強調した。 一方、朝鮮人民軍第1643軍部隊を視察した際には、軍部隊の指揮官、兵士が「朝鮮労働党の訓練方針」の要求どおりに訓練を科学化、正常化して一騎当千の勇士に成長していることに満足の意を表した。同部隊と第851軍部隊直属中隊に対し、双眼鏡、機関銃、自動小銃などを記念に贈った。(文聖姫記者) 同行者と回数 李明秀大将 2回、玄哲海大将 2回、朴在京大将 2回、崔泰福党書記 1回 金己男党書記 1回、李済剛党第1副部長 2回、李載佾党第1副部長 2回 黄炳瑞党副部長 1回 [朝鮮新報 2006.9.8] |