〈今月の金正日総書記−6月−〉 軍部隊視察 4、5月より3回増加 |
金正日総書記の活動は依然として軍関係に集中している。とくに軍部隊視察は12回に上り、4月、5月の9回を3回上回った。5月中旬から伝えられてきた朝鮮のミサイル発射は、6月に入り時期が差し迫っているとの報道がひん繁に出始め、それとともに日米の高官の口から「発射すれば制裁」するといった「警告」が発せられていた。 1〜6日ほぼ連日報道
金正日総書記の軍部隊視察とミサイル発射問題をいたずらに結びつけるのは早計だろう。実際、総書記の軍部隊視察は1〜6日にかけてはほぼ連日報道されているが、この時期、ミサイル問題と関連して目立った動きはない。ただ、南朝鮮の外交通商部幹部は9日、ミサイル発射の兆候がある問題に関して「北側に憂慮を伝えた」ことを明らかにしている。 1日発朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍第294軍部隊を視察した総書記は、「軍部隊が訓練を中心にしてすべての活動を行い、軍人を一騎当千の兵(つわもの)にしっかり準備させており、とくに指揮官、参謀部の作戦、戦闘の手配と指揮能力向上のための活動を粘り強く推し進めて成果を収めたことに満足の意を表し、部隊の戦闘力をいっそう強化するうえでの課題を示した」とされる。 朝鮮人民軍第2725軍部隊を視察した際にも、部隊が訓練に力を集中してすべての軍人を一騎当千の勇士に準備させたことに満足の意を表したうえで、戦闘力をいっそう強化するための課題を示した(5日発朝鮮中央通信)。 空軍第970軍部隊を視察した際には、飛行士の訓練状況を了解し、飛行士が訓練用の設備をりっぱに備えた練習室で戦闘技術、技能水準を絶えず高め、主体的な空軍戦法に精通していることに満足の意を表した(6日発朝鮮中央通信)。 軍部隊視察に留まらず、軍部隊内の芸術宣伝隊の公演を鑑賞した時にも、「戦闘的な芸術宣伝活動で軍人に必勝の信念と楽観、敵撃滅の闘志と勇猛を与えている」と述べている(3日発朝鮮中央通信)。 人気女優死去で花輪 このように軍部隊視察が目立つが、経済関係の現地指導も一度確認されている。7日発朝鮮中央通信が伝えたもので、鄭一萬氏が支配人を務める機械工場を訪れた。同工場がどこに位置しどんな機械を生産しているかは通信の報道からは知ることはできない。しかし、「熱処理職場、組み立て職場を見て回って生産状況を了解し、同工場の労働者たちが生産ラインの現代化、科学化を実現し」機械製品の生産で転換を起こしていることに満足の意を表し、人民経済各部門に現代的な機械を多く生産、供給して社会主義建設に大きく寄与したと述べ、これまで収めた成果を高く評価した。 27日には人気女優、呉美蘭さんの死去に際し、霊前に花輪を送っている。(文聖姫記者) 同行者と回数 金永春総参謀長 1回、李明秀大将 6回、玄哲海大将 6回、朴在京大将 6回 金己男党書記 1回、李容哲党第1副部長 2回、黄炳瑞党副部長 2回 [朝鮮新報 2006.7.27] |