6者会談こう着で朝鮮外務省代弁人 米国側団長を平壌に招請 |
朝鮮外務省スポークスマンは1日、朝鮮半島の核問題解決に向けた6者会談がこう着状態から脱せられないでいることに関連して、談話を発表した。 朝鮮半島の核問題解決に向けた6者会談が6カ月が過ぎてもこう着状態から脱せられないでいる。 時間が経つにつれ、6者会談共同声明はその弾力を失っており、会談に対するわが人民と国際社会の関心と期待も冷めつつある。 最近になって、米行政府の高官は、口を開けば「6者会談の再開」について唱え、われわれの「戦略的決断」が必要だの、対朝鮮関係において「新たな接近策」を模索しているだのという世論を流布している。 米国は、共同声明での公約とは反対に、われわれに対する制裁圧力の度数を段階的に高め、会談に臨めないようにしている。 われわれはすでに、制裁を受けた状態では絶対に核放棄を論議する6者会談に臨まないと再三明白にしてきた。 昨年11月の第5回6者会談第1ラウンドで、6者は第2ラウンド会談の開催に必要な雰囲気づくりのため双務的、多務的接触を積極化することで合意したが、米国はわれわれとの接触を回避している。 それは、米国が6者会談の開催に関心があるのではなく、唯一、われわれの「先核放棄」を追求しているからである。 米国側は、同声明の草案に「先核放棄」が昨年9月の第4回6者会談で反映されなくなるや、最後まで反対した末に他の参加国の説得に応じてやむなくそれに署名した。 米国は、今後6者会談が開かれても従来のように「先核放棄」要求にやみくもに固執することができない。 また、会談が開かれれば、われわれとの関係正常化、平和協定締結、軽水炉提供などを論議する「ギブアンドテイク式の協議」に臨まざるをえなくなるということも知っている。 しかし、そうすればわれわれに「譲歩」することになるので、「強硬」で現危機を打開し、11月の中間選挙に有利に利用しようとする米政府内の強硬派に通じなくなる。 6者会談の共同声明を誠実に履行して朝鮮半島の非核化を実現しようとするわれわれの立場と意志には変わりはない。 われわれは、核放棄に対する戦略的決断をすでに下しており、これは6者会談共同声明に反映されている。 今でもわれわれは核放棄問題とともに双務関係正常化、平和共存、平和協定締結、軽水炉提供など共同声明の条項を「同時行動」の原則に準じて十分論議する準備ができている。 今残っているのは、米国が、われわれが6者会談に臨んで安心してわれわれの公約を履行できる条件と雰囲気をもたらすことである。 しかし、米国は当事者であるわれわれと対座して真しに論議しようとするのではなく、第三者を通じて自分らの意思を伝えて問題の解決を助けるどころか、混乱だけを増大させている。 米国は、金融制裁問題は法執行機関が行うものなので、6者会談とは別個の問題であると言っておきながら6者会談の枠内で論議できると言い出した。また平和協定締結問題を核問題と並行して推進できると言っておきながら、6者会談再開のため新しい提案をする考えがないと言い出すなど相反する発言を連発している。 平和協定締結は共同声明に明記されている義務事項である。 核問題のような重大な問題を論議、解決しようと言いながらも当事者と対座することすら拒むなら、いつまでも問題解決の方途を見出せないであろう。 われわれは、米国が心から共同声明を履行する政治的決断を下したのであれば、それについて6者会談米国側団長が平壌を訪問してわれわれに直接説明するようあらためて招請する。 先軍政治に基づく独特な一心団結と自立的民族経済を持っているわれわれの社会主義体制は、米国の「金融制裁」などにびくともしない。 しかしわれわれは、米国が奪った金は必ず計算するであろう。 米国がわれわれを引き続き敵視して圧力の度数を高めていくなら、われわれは自らの生存権と自主権を守るためやむをえず、超強硬措置を取るしかなくなる。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2006.6.3] |