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スクリーンクォーター縮小に抗議 俳優ら2000余人が大会、デモ

 韓米自由貿易協定(FTA)交渉の前提条件としてスクリーンクォーターを縮小する方針を政府が明らかにしたことに反発し、有名俳優をはじめとする映画関係者2000余人が8日、ソウル市内で「文化侵略阻止及びスクリーンクォーター死守のための映画人大会」を開いた。大会終了後、大会場の光化門前から明洞聖堂までデモ行進した。

 この日の大会にはスクリーンクォーター死守映画人対策委員会のアン・ソンギ、チョン・ジヨン、シン・ホチョルの各共同委員長をはじめイム・グォンテク顧問、チェ・ミンシク、ホ・ジュノ、イ・ビョンホン、チョン・ドヨン、ムン・グニョンら日本でも知られる100余人の人気スターたちが参加した。

 参加者らは、スクリーンクォーターを縮小する理由として韓国の映画が競争力を持ったことをあげるが、これは米国の主張を繰り返しているにすぎないと指摘。FTAによって利益を得るのは韓国の少数財閥企業の経営者だけだと主張した。

 参加者らは闘争決議文を通じて、「韓米FTAを通じて利益を得るのは韓国ではなく米国。2001年と04年の米国際貿易委員会の報告書がこれを証明している」と指摘した。

 司会を務めた対策委のヤン・ギファンスポークスマンは、「米国市場で1.5%の占有率しか持たない韓国映画が、世界市場で85%の占有率を誇る米国映画と対等な競争を展開できるとするのは欺瞞」だと批判した。

 韓国独立映画協会のファン・チョルミン理事長も、「韓米FTAは農産物と文化市場を殺し、自動車、携帯電話市場を広げようとするもの」だとして、「映画を殺し農民をみな殺しにして得たお金は絶対に国民に施されることはない。財閥の手に渡り再び外国に戻るだけ」と声を高めた。

 「スクリーンクォーターは集団利己主義」だとする一部マスコミの主張に対して韓国言論労組のシン・ハクリム委員長は、「この問題は単純に映画人だけのたたかいではない」として、「スクリーンクォーター縮小以後に農業、教育、医療、サービス、放送、マスコミの市場開放が避けられず、その被害はすべて国民たちが被ることになる」と語った。

[朝鮮新報 2006.2.10]