〈朝鮮大学校第50回入学式〉 統一朝鮮、同胞社会、国際舞台での活躍夢み 8学部と研究院に |
新入生「有能な青年インテリとして準備したい」
創立50周年を迎えた朝鮮大学校(東京都小平市)の2006年度入学式が10日、同校講堂で行われ、総連中央・徐萬述議長、南昇祐副議長、趙澣柱教育局長、朝青中央・呉泳哲委員長、教育会中央・゙令鉉会長、学友書房・河泰弘社長、同大・張炳泰学長、教職員、学父母、在学生らが新入生を祝った。 入学式ではまず、朝鮮の教育省から送られてきた祝電が紹介され、徐萬述議長が祝辞を述べた。 徐議長は、同大50年の歴史を振り返り、「朝鮮大学校は祖国と民族、在日朝鮮人運動の発展に貢献するたくさんの人材を輩出した誇らしい業績をもつ愛族愛国の象徴であり、在日同胞の一番の誇りである」と強調した。新入生たちに、激動の時代の要求にそった理想と抱負を胸に、大学生活を高い目的意識を持って過ごしてほしいと語った。 また、「在学期間中に世界観、人生観をしっかりと身につけ、民族の自尊心と専門知識を身につけた、新しい時代の在日朝鮮人運動の発展に役立つ有能な人材になれるよう準備してほしい」と強調して、同胞社会の新たな歴史を担う若者たちへの期待を表明した。 つづいて張炳泰学長が報告した。
張学長は、今日の在日同胞社会では統一した祖国を舞台に活躍する人物、日本社会と国際社会でも通じる高い科学技術と実践能力を兼ねそなえた愛国的な人材を切実に要求していると語った。 そして、今年も全国の朝鮮高級学校や日本の高校から同胞学生が入学したが、その中にはサッカー、ラグビー、ボクシングをはじめ各種スポーツ競技で優秀な成績を収めた「スポーツ推薦生」が含まれること、また、同大卒業生を中心とした優秀な人材を研究院に受け入れたことについて指摘した。 また、同大では2年前から単位制を導入、授業の課程案を全面的に改善し、学部、学科ごとに養成目的にそって一般教養科目と民族科目、専門科目をバランスよく履修できるようにしたが、その効果が現れつつあるとも述べた。 張学長は創立50周年を迎えた今年、老朽化した教育施設を現代化し、すべての教室に冷房装置を設置し、寄宿舎の大幅改装工事を開始するなど、学生たちのためにより快適な教育環境を整えることについても言及した。 報告につづいて総連各機関から送られてきた祝電が紹介されたあと、新入生を代表して政治経済学部の李世燦さんが決意表明した。 李さんは、「祖国の繁栄と在日朝鮮人運動の輝かしい未来を担えるよう、有能な青年インテリとして準備していきたい」と抱負を述べた。 式後は、小雨が降る中、新入生たちが中庭で学父母、友人らと写真撮影を行うなごやかな光景が随所で見られた。 東京朝高を卒業し、教師になる夢を抱いて文学歴史学部に入学した李敬柱さんは祖母の任甲彬さん(82)と肩を並べて記念撮影。任さんは、「孫の大学入学がこのうえなくうれしい」と目を細めていた。父親の李九三さん(47)は、「1世、2世たちの伝統を受け継ぎ、新しい時代にあった有能な人材になれるよう息子には充実した大学生活を送ってもらいたい」と話していた。 朝鮮大学校は、11月4〜5日の両日に創立50周年を記念する祝賀行事を催す予定。(金潤順記者) [朝鮮新報 2006.4.13] |