〈60周年を迎えた朝鮮学校の現場から〉 西東京第2初中、学校は「心の住処」 |
東京都町田市の西東京朝鮮第2初中級学校が今年1月15日に創立60周年を迎えた。これを祝い記念公演「輝かせよう! われわれの心の住処(すみか)」と記念式典、初級部連合同窓会が2月25日に同校で行われ、350人が参加した。 記念公演は在校生が作詞、同校の音楽教員が作曲した「われわれの心の住処」の合唱で幕を開けた。同校では学芸会を行う際に毎回生徒から合唱曲の歌詞を募集する。60周年を迎える今年、生徒たちは、原町田にある公会堂を借りて始まった「町田朝聯学院」からの同校の歴史を学んだ。卒業生の体験を聞いたりもした。 その過程で生徒たちは、現在の校舎や体育館などの教育設備が1世、2世の愛情と努力あってのものであることを実感していった。歌詞にはそのような歴史のあるハッキョを「心の住処」と表現し、在校生がこれからも愛し、輝かせていくという在校生48人の想いが込められている。
記念式典では同校の李政愛校長の報告、町田市寺田和雄市長の来ひんあいさつなどがあった。また、同窓会から学校に通学用バスが贈られた。 記念式典後行われた初級部連合同窓会には、1期から52期までの卒業生が集まった。 2年前に中級部の同窓会が行われたが、初級部の同窓会が行われるのは初めてのことだ。 現在の校舎が落成したのは1968年7月。中級部が併設されたのも同年で、1期から20期までが初級部だけの卒業生になる。この日の参加者の中には学校が現在の地に移ったあと初めて訪れた卒業生もいた。自らが学んだ小さな木造校舎とは全く違った母校の姿を感慨深く眺める姿も見られた。 参加者たちは「1世の苦労があり立派な学校があるのだから、これを卒業生が受け継いでいかなければならない」「母校が60周年を迎える年に、同窓会という形で卒業生が学校を訪ねることができてよかった」と話していた。(安愛麗記者) [朝鮮新報 2006.3.4] |