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〈2005年度在日朝鮮学生中央口演大会〉 各部門別審査員講評 「基礎発音を正確に」

 11、18日、2005年度在日朝鮮学生中央口演大会が東日本、近畿・東海、中四国・九州の3ブロック別に行われた。各部門別の審査員の講評を紹介する。

高級部、芸術宣伝「4.24の息子」(神戸)

 教科書の朗読(初中高)

 今後は、表現をより研究することが課題となる。そのためにも発音を正確にすることが求められる。母音の長さ、子音の初音など、基礎発音に力を注ぐ努力が必要だ。

 詩の朗読(中高)

 作品の内容を正確に把握し感情、詩のリズムを生かし朗読するなど一定の成果が見えた。とくに、男子生徒たちの水準が上がったのが特徴的だった。「詩の朗読」といった一つの形式に凝り固まって、最初から最後まで同じ表情、抑揚で詠むことのないようにするのが今後の課題だ。

 おはなし(初)

 
  初級部、おはなし「出会い」(福岡、金奈奈)

 生活的な素材をもって、初級部の児童たちが自分の言葉で表現できた点が高く評価された。とくに、日常的に基礎教育に力を入れている学校では、のびのびと表現できていた。今後は基礎発音、抑揚などの基礎教育に力を入れ、児童らが人前に出て話をし、朝鮮語を聞く機会を設ける必要がある。

 朝鮮語のスピーチ(中高)

 自身の生活体験に基づいた問題提起と主張が強く伝わってきた。課題は、原稿の段階でより説得力をもてるよう論理の展開をすること。中級部ではスピーチ部門の出場者をより増やし、原稿作成段階で出演者の率直な気持ちが表現されなくてはならない。日本語の直訳がところどころにあったり、適切でない表現が使われているのが気になった。

 才談、漫談(初中高)

初級部、芸術宣伝「愛」(北九州)

 出演者たちの呼吸、交感がほど良く合っていて観衆の心をつかめた。出演者たちの大胆で闊達な姿がよく表れていた。今後は言葉を正確に発音する練習に力を入れ、いきすぎた表現や、表情、ジェスチャーで笑いを取ろうとする部分を克服し、「言葉」で観衆を笑わせるような努力が必要。

 芸術宣伝(初中高)

 力強く、リズミカルに言葉と歌、踊りを組み合わせた意欲作があった。全体的には台本作成をより洗練させる必要がある。芸術宣伝らしさを生かす工夫が必要。ある学校では作品が終わるころになってようやくテーマがわかるようなものもあった。

 演劇(初中高)

 話術の面では初級部で濃音、激音などの子音と、母音「生」「戚」などをオーバーに発音する傾向が目立った。演技をより自然にできるよう内容の把握と言葉の選択を工夫する必要がある。高級部では課題作品の導入により、脚本、演出上の問題が解決され、学生コンクールらしさが現れてきた。今後は、出演者たちの発声により力を入れ、早口の場面でのセリフを正確に言えるよう、日ごろの訓練が求められる。

 英語のスピーチ、暗唱(中)

 参加者たちの聴衆に訴える能力が少し弱かった。暗唱部門では表現力、演技力に顕著な差が表れた。「R、L」「S、TH」などの発音を克服するのが一つの課題。作品に対する理解を深め、生徒自身のものになるようにする努力が必要。そうしなければ自然な表現ができない。

[朝鮮新報 2006.2.25]