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怒り露わに激しく抗議 東京都本部 3時間以上封鎖

 午前9時、100人を超す機動隊が東京朝鮮会館(文京区)を取り囲むなか、総連東京都本部と東京都科学技術協会事務所に対する強制捜索が行われた。

 会館前には、午前7時前からすでに多くのメディア関係者が集まり、10台以上のカメラが構えていた。

 そして、今回の「薬事法違反」事件と関連し、なんら関わりのない総連を結びつけながら「軍用物資調達の一環」「大量輸出」などと根拠のない情報をたれ流した。公安当局と一体になり、総連と傘下団体に対する歪んだイメージをつくり上げようと意図していたことは明らかだった。

 急を聞きつけて駆けつけた会館職員、同胞らは、不純な政治的目的をもって捜索を敢行しようとする公安当局に対し、その不当性を口にしながら会館を守ろうと激しいもみ合いになった。この際、ケガをして病院に運び込まれた同胞女性も出た。

 機動隊は会館入口にバリケードを張り、2重3重に隊員を配備して会館そのものを封鎖。これに対し会館の職員や同胞らは、「不当な強制捜索をやめろ」「早く帰れ」などと叫びながら、怒りを露わに激しく抗議した。

 強制捜索は9時過ぎから12時40分頃まで3時間以上にわたって行われた。しかし押収されたのは、郵便物の請求書など30点、ダンボール1箱分にも満たない量だったという。

 捜索後、朴昌吉都本部委員長が会館前で記者会見を開いた。

 朴委員長は、「今回の被疑事実なるものとは全く無関係であるにもかかわらず総連を故意に結びつけ、事前の通告もなしに大々的な捜査体制をしいて強制捜索したことは常軌を逸した過剰な不当捜査で、決して許すことはできない」「今後強い憤りを持って抗議闘争を行っていく」と述べた。

 捜索に立ちあった金舜植弁護士は、押収されたものに証拠らしきものは何もなかったと説明しながら、「今回の捜索は証拠を得るためではなく、同胞生活の拠点となり領事館的役割を果たしている朝鮮会館に入ること自体が目的の捜索だった」と語った。

[朝鮮新報 2006.12.1]