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日本警察当局の総連組織と同胞女性に対する不当な強制捜索糾弾 在日朝鮮人中央集会

総連弾圧と同胞に対する権利侵害を排撃しよう

不当な弾圧に反対する同胞たちが会場を埋め尽くした

 日本警察当局の総連組織と同胞女性に対する不当な強制捜索を糾弾する在日朝鮮人中央集会が11月30日、東京新宿区の日本青年館で行われた。

 集会には、関東地方の活動家と同胞たちが参加し会場を埋め尽くした。

 会場には「日本警察当局の総連と同胞女性に対する不当な強制捜索を断固糾弾する!」「日本当局の反共和国、反総連策動を断固粉砕し『6カ月運動』を力強く推進しよう!」と書かれた横断幕が貼られ、日本当局の卑劣で不当な強制捜索を断固糾弾する同胞たちの怒りが満ちていた。

 集会では総連中央の南昇祐副議長が報告をした。

 副議長は11月27日、警視庁公安部が、ある在日同胞女性が「万景峰92」号で祖国訪問をするときにもって行こうとした医薬品を持って、いわゆる「薬事法違反容疑」を口実に、総連東京都本部をはじめ7カ所を同時に強制捜索したと指摘した。また、警察当局はマスコミと数百人の武装機動隊を大挙動員して同胞女性の自宅とともに同胞女性の祖国訪問事業を手助けしたとして、彼女が居住する総連渋世支部と総連東京都本部、祖国訪問新潟出張所と祖国往来記念館、倉庫にいたるまで大々的に捜索し、新潟の運送業者の会社と倉庫まで強制捜索する暴挙を犯したと指摘し、次のように語った。

 総連東京都本部会館では、百数十人の機動警察と捜査官が「容疑」の捜査範囲を無視した令状を持って、東京朝鮮歌舞団の部屋と管理室をはじめとする会館内のすべてをつぶさに捜索した。

怒りと闘いの決意を込めシュプレヒコールを叫ぶ参加者たち

 祖国訪問新潟出張所では、東京から派遣された警視庁の公安警察80人が、出張所の職員が不在で職員が帰るまで待ってくれという提起も無視し、鍵のかかっている事務所に鍵業者を呼び出し開けさせ、強圧的な方法で捜索した。

 警視庁公安当局が行った今回の暴挙を、こみ上げる民族的義憤を持ってすべての在日同胞の名による断固糾弾する。

 また副議長は、今回の「事件」はそもそもガンの手術をした同胞女性が、自分のために持っていったもので「薬事法違反」には該当しないと強調した。

 そして、今回の弾圧には重大な企図があるとし、それは何よりも日本政府当局が対朝鮮制裁措置をいかにしても正当化しようとしてなされたものであり、また日々高まる非難と人道主義の船である「万景峰92」号の入港再開を要求する声を抑制し、「万景峰92」号の入港禁止の長期化を狙ったものだと語った。

 さらに、嫌疑がかけられている「モリアミン」注射薬はただの栄養剤であるにもかかわらず、日本政府と警察当局はこの薬品が「生物兵器に必要な細菌培養に転用しようというもの」とか、もうひとつの薬品である「肝臓機能回復」の注射薬もやはり「核関連施設で働く人たちの放射能汚染の治療薬」と、無理やり核実験と結び付け世論を甚だしく捻じ曲げようとしていると述べ、次のように語った。

 日本政府と警察当局は医薬品について「軍用物資調達」とか「不法大量輸出」とか、何の根拠もない虚偽情報をマスコミに流布しながら「万景峰92」号を使って不法に朝鮮に運んでいるようにねつ造し、「万景峰92」号のイメージを曇らせようとしている。

 とくに、年老いた同胞女性の祖国訪問事業を誠意を持って助けている総連の奉仕活動を、いかにも違法行為を助長しているかのように世論をミスリードし、総連機関に対する大々的な強制捜索まで行った警察当局の暴挙は絶対に許せない。

 副議長は最後に、日本政府と警察当局が行った強制捜索とすべての在日同胞を狙った非人道的で排他的な制裁措置を断固排撃し、団結の力でこれを粉砕し、首相官邸と警視庁公安当局に対する抗議闘争と「万景峰92」号の入港禁止を撤回させる抗議要請闘争を果敢に繰り広げ、団結した力で愛族愛国運動を推し進め、21全大会を輝かしい成果で迎えるための「6カ月運動」に積極的に参加しようと訴えた。

 集会では、金舜植弁護士が今回の強制捜索の真相と不当性、闘争課題について述べ、日本朝鮮学術教育交流協会の横堀正一事務局長、ジャーナリストの野田峯雄氏が連帯のあいさつをし、これからもともに闘う決意を熱く語った。

 続いて総連東京都本部の朴昌吉委員長、総連渋世支部の朴日浩総務部長、朝青中央の崔成英副委員長、女性同盟東京都本部の韓貞淑副委員長がこみ上げる怒りを持って、組織と同胞を最後まで守り抜く決意を込めそれぞれ討論をした。

 参加者たちは、「警察当局の不当な強制捜索を断固糾弾しよう!」などとシュプレヒコールを連呼し、団結した力で闘い抜く決意を新たにした。

 集会では日本当局に対する抗議団の結成と抗議文が採択された。

[朝鮮新報 2006.12.1]