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京都・同胞高齢者年金訴訟 原告のハルモニら最終意見陳述

「人間として当然の権利を」

報告集会で発言する原告たち

 無年金状態に置かれている京都の同胞女性5人が日本政府に国家賠償を求めている訴訟が9月28日、結審を迎えた。9回目となる今回の公判(京都地裁)では、原告側の最終意見陳述が行われた。原告側弁護団は、日本政府の対応の問題点や主張の矛盾点を指摘。「原告らは日本国籍を有する者との境遇の違いを自覚させられ尊厳を踏みにじられている」と述べた。

 つづいて原告の玄順任さん(79)と鄭福芝さん(88)が最終意見陳述を行い、日本に来た経緯や日本での差別と苦労などについて言級、「人間として当たり前の権利」を保障するよう訴えた。「植民地時代は朝鮮人を日本人としてこき使い、戦争が終われば『国が違う』と差別するのは虫が良すぎる」(玄さん)、「人の何倍も働き税金もきちんと納めてきた。日本社会で共に生き今の豊かな日本の国を建設してきたのに、どうして私たちは差別を受けなければならないのか」(鄭さん)と述べた。

 傍聴に訪れた約80人の同胞、日本人の支援者らは、ハルモニたちの話に涙し、拍手でエールを送った。注目される判決は2007年2月23日に下される。

[朝鮮新報 2006.10.2]