日本当局が妨害 シンクロW杯参加取消し、朝鮮水泳協会代弁人談話 |
朝鮮民主主義人民共和国の水泳協会スポークスマンは13日、日本の法務省が横浜市で14日から開幕したシンクロナイズド・スイミングのワールドカップ(W杯)に参加予定の朝鮮選手団13人のうち10人にのみ入国を許可したことを受け、次のような談話を発表した。 朝鮮水泳協会は、今年3月末から今大会の組織要綱の要求どおり国際水泳連盟(FINA)と日本組織委員会に朝鮮選手団の参加申請を行い、大会で優れた成果を収めるための準備を行ってきた。 しかしわれわれは、選手団の出発を控えて日本組織委員会から朝鮮選手団の一部メンバーの入国が承認されなかったという通報を受け、結局今大会の参加を断固と取り消さざるをえなくなった。 また、日本組織委員会は、大会を準備する過程で日本の法務省から朝鮮選手団の参加と関連して、今大会期間、絶対に朝鮮民主主義人民共和国の国旗が現れないようにせよとの「指令」を受けた。 組織委員会はその「指令」に従って、競技場内では参加国の国旗を掲揚せず、開幕式の入場時には参加国の「協会旗」を利用しようという途方もない「案」を持ち出した。 日本当局と日本法務省は、朝鮮選手団の参加が明らかになり、大会の全期間、朝鮮国旗が掲揚されなければならないという事実が既成の事実になるや、「ビザ不許可」という口実で朝鮮選手団の参加を阻む最後のあがきをした。 朝鮮水泳協会は、日本当局と日本法務省が神聖なオリンピック憲章と理念に背いて、日本で開かれる国際スポーツ競技に朝鮮選手が参加できないよう妨害したことを、朝鮮のすべてのスポーツ愛好家の名において強く糾弾する。 総連中央文化局長も談話 体連は抗議の記者会見 総連中央の金尚一文化局長は14日、横浜国際プールで開幕したシンクロナイズド・スイミングW杯に朝鮮選手団の入国を拒否した日本当局を糾弾する談話を発表した。 談話は、朝鮮選手団の中に「政府関係者が含まれている可能性がある」との口実をつけ、日本当局が団長を含めた役員ら3人の入国を拒否した事実に言及し、3人は国際水泳連盟に加盟する朝鮮水泳協会のシンクロ技術委員会委員長でシンクロ国際審判員であるアン・ソダン団長、同水泳協会行政担当書記のキム・ヨンフィ副団長、同水泳協会対外担当書記のキム・ヒョンミ通訳員であると明らかにした。そして日本法務省が世界シンクロの発展に寄与してきた3人の入国を拒否したことは、事実上、朝鮮選手団の大会参加を拒否した暴挙であると指摘した。 一方、在日本朝鮮人体育連合会は14日午後4時から東京都文京区の朝鮮出版会館で記者会見を行い、鄭智海理事長が談話を発表。日本当局が政治介入してスポーツ交流まで遮断した事実に抗議し不当な「制裁措置」を直ちにやめるよう強く要求した。 記者たちとの質疑応答では、成斗嬉副会長が朝鮮選手団入国拒否の一連の動きについて言及した。 選手団は9月6日に出国し、北京を経て9月11日に日本に入国することになっていた。このため体連は9月3日から連日、日本法務省に電話を入れてビザの確認をした。7日にやっとおりたビザは13人中10人だけのものだった。 日本水泳連盟は、入国できない3人のうち2人(アン・ソダン団長とキム・ヒョンミ対外書記)は国際シンクロ連盟の審判員で大会発展に貢献してきた人物だと日本当局に説明したという。しかし日本法務省は「一度決まったものは変えることができない」と通告してきたという。 成副会長は、「入国拒否した3人は政府関係者ではなくて実績のある国際審判員。入国拒否の理由にはならない」と、今回の不当な措置を強く批判した。 [朝鮮新報 2006.9.16] |