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〈総連関連施設の固定資産税〉 税減免、90%が継続

「公益性ある」 「平等に判断」

 総連関連施設に対する2006年度の固定資産税について、全国で約3分の2の自治体が税減免する方針であることが20日、日本総務省などの調べでわかった。昨年度に税減免措置をとった自治体の約90%が今年度も継続する。

 中でも札幌市、金沢市、熊本市の市長らは記者会見などで、「厳正、適切に判断」した結果、「公益性がある」と判断し減免継続の方針をあらためて明らかにした。札幌市の上田文雄市長は「(在日朝鮮人の)コミュニティー活動が会館などで行われている。ほかの町内会館、地区会館と変わりない使われ方、利用実態があるので同じく扱う」と述べた。

 総連関連施設に対する固定資産税の問題では2月に福岡高裁は、減免措置を適法と認めた一審判決を覆し、熊本朝鮮会館の公益性を否定し「減免措置は違法」とする判決を下した。総務省は4月に続き、朝鮮のミサイル発射訓練直後の今月6日にも「(総連関連施設の)公益性の有無などを厳正に判断すること」とし減免措置の見直しを関係自治体に通達した。「特定の団体を狙い撃ちする異例の通達」は、「(ミサイル発射に対する)罰則、制裁」とみなされている。

 これに呼応する形で、横浜市の中田宏市長は「ミサイル発射」を口実に一方的に減免措置を取り消す方針を明らかにした。

 しかし、一部の市長や市役所職員からは「使用状況が変わらないのに(減免の)判断を変えるのはどうか」と疑問の声が挙がっている。熊本市の幸山政史市長は「固定資産税減免とミサイル発射問題は異なる」(熊日新聞)と述べ、金沢市の山出保市長は「税法を超えた判断を単純に加えるのはいかがか」(北國新聞)との認識を示している。 

[朝鮮新報 2006.7.22]