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〈警視庁不当強制捜索〉 総連中央 南昇祐副議長の談話

 総連中央 南昇祐副議長は24日、警視庁の不当強制捜索に抗議する談話を発表した。

 全文は以下のとおり。

 23日午前、警視庁公安部は「国外移送目的拐取と監禁などの容疑」を口実に大阪府警の機動隊を動員し大阪府商工会事務所と在日同胞の自宅、店舗など6カ所に対する強制捜索を同時に強行した。

 今回行われた強制捜索は拉致問題を総連の傘下団体や在日同胞と結びつけ、朝鮮に圧力を加えようとするきわめて意図的で狡猾な目的を持った不当きわまりない反朝鮮、反総連政治弾圧である。

 在日朝鮮人商工会組織が同胞商工人の企業権と生活権を擁護し、その経営活動を支援するための相扶相助の経済団体であり、拉致事件とは何の関わりもないということは明白である。

 今回の強制捜索は、以前から拉致問題に総連が関与したかのようなでっちあげを画策してきた警察当局が、中華料理店を経営する在日同胞を拉致協力者だとねつ造し、彼が26年前に一時大阪府商工会の役員であったということを口実に、大阪府商工会と「事件」を無理やり結びつけ行った政治的謀略であり、絶対に容認できない公権力の濫用である。

 また、警視庁公安部はマスコミに情報をあらかじめ流し、強制捜索をテレビやインターネット、新聞など言論媒体を通じて大々的に報道することによってあたかも拉致と総連が関連があるかのように世論を意図的に作り出した。

 今回の強制捜索は朝鮮に対する「圧力」政策を露骨に実施しながら、総連を孤立化、抑圧することを目的に「現行法の厳格な適用」をうんぬんしてきた日本政府当局の意図によって強行されたものである。

 日本当局が内閣官房の主導下で「拉致問題特命チーム」内に「法執行班」と「情報収集会議」を新設し、反朝鮮、反総連の動きを強めているのは周知の事実である。

 朝鮮総連の免税されていた固定資産に、不当で差別的な課税を加えるための地方自治体への圧力や在日同胞の出入国に関わる入国管理局の露骨な人権侵害など、最近日本当局による朝鮮総連と在日同胞に対する弾圧と規制はその限度を越えている。

 このような状況の中で断行された大阪府商工会と同胞に対する強制捜索は、国家権力が法を恣意的に拡大解釈し、適用したことを如実に物語っている。

 捜査当局が今回の強制捜索で、それが主張するところの「容疑」とはなんの関連もない資料を押収したことは容認できない不法行為である。

 法治国家を標ぼうする日本でこのような類例のない国家権力の乱用がはたして許されるであろうか。

 朝鮮総連と在日同胞は、狡猾な政治目的を持って強行された警視庁公安部の暴挙に民族的怒りを禁じえない。

 朝鮮総連は警視庁公安部の重大で不当な強制捜索を断固糾弾し、抗議する。

 われわれは日本当局が朝鮮と朝鮮総連に対する不当な「圧力」政策をやめ、再びこのような暴挙を行わないことを強く要求する。

 朝鮮総連は在日同胞の団結した力でいかなる謀略と策動も果敢に退け、組織と同胞社会を守り、愛族愛国運動を力強く繰り広げていくであろう。

[朝鮮新報 2006.3.25]