在日のスポーツ担当記者として |
今年も残り約2週間。この時期になると紙面の総括と来年の企画を考えるのに頭がいっぱいになる。同胞生活部記者からスポーツ担当記者になってはや2年。在日スポーツ界のすべてを、それも一人で把握して記事にするのは無理難題だと思っていた。しかし、何度も現場を踏んでいると、関係者と顔見知りになり普段聞けない話も聞けるようになった。スポーツの世界は単純に見えて、数々のドラマが隠されているからおもしろい。 在日のスポーツ人は豪傑で熱く、時には大らか。外の世界を知っているため考えもグローバルで、在日社会を発展させていくうえで重要な存在だ。スポーツを愛する心は国と国の壁を越えていけると何度も現場で教えてもらった。 深く付き合っているといつも言われることがある。「大きく紙面で扱ってよ」。在日のスポーツ人は自分がやっている種目がつねに一番なのだ。一つのスポーツに賭ける熱い思いはみんな同じだ。 今年1年をふり返り、各種目の記事が均等に扱えていたかのかどうかを考える。完璧ではなかったかもしれないが、その思いをしっかり汲み取り紙面に届けてきたつもりだ。 新年の紙面は全国高校選手権に出場する大阪朝高サッカー部の記事からスタートする。彼らの活躍をしっかり届けたい。余談だが、昨年の8強入りの際スポーツ報知・出版局の知り合いが「写真の注文が殺到した」と言っていた。同編集部では「今大会の注目チーム」と目を光らせている。旋風を期待したい。(c) [朝鮮新報 2006.12.12] |