変わらない風景 |
DNAに組み込まれているのか、はたまた偶然なのか。当たり前でもあり、不思議でもある。シャッターを切るたびに、同じ風景が時と場所を変えながら、まったく同じように広がる−。 学校創立記念行事が各地で相次いでいる。取材しながら、50年、60年の歳月が流れても、変わらない精神と文化に触れた。 誇り、喜び、友、そして少しばかりの酒も必要か、感情が沸点に達すると、だれかれとなく席を立ち踊りだす。地域と流れる曲は違えど、そこにある笑顔とリズムは日本各地共通だ。 「お馴染みの景色」なだけに、いつから、なぜ「お馴染み」になったのかと不思議に思うが、ある同胞は「そんなものは昔からトンネで習うに決まっている」「トンネは同胞の学校だ」と説明し、「10年後も、20年後も変わらない」「統一宴では派手にやりたい」と笑った。 背景を同じくする同胞社会には、民族の精神だけでなく、民族の文化もまた同じく受け継がれている。共有する財産と言える。 どんな状況下であっても前進することを止めない。「統一列車」がいつから走り出したのかは知らないが、今走っていることに意義がある。 前述した風景とまったく同じものを夢で見た。どこの地域だったかは思い出せないが、それは日本各地の同胞が一堂に介し喜びを分かち合う姿だった。(丘) [朝鮮新報 2006.11.6] |