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〈中等教育実施60周年記念在日同胞大祝典〉 歌自慢大会

込められた思いに感動

中等教育発祥地の誇りを高らかに歌った西播初中同胞合唱団

 西大阪初級、西播初中、滋賀初級、西神戸初級(重唱)、京都第1・第2・3初級合同、生野初級、神戸初中、大阪第4初級、東大阪初級、中大阪初級、西播初中(合唱、出演順)の11チームが出場し歌自慢大会が行われた。

 中央競演大会として第2回目となる今回の歌自慢大会(および農楽ノリ競演)は、日々学校を愛し、協力を惜しまない同胞学父母たちの志向を反映し、学区制を基本にチームが構成された。優勝賞金は20万円で、学校に寄付される(2位、10万円、3位、5万円)。歌唱力(演技力)、団結力、創造性、感情表現の4つの審査基準で競われた。

 舞台にはアカペラ、パンソリ、詩の朗読など創意工夫を凝らした演目が並び観客を魅了した。歌唱力は審査委員のお墨付きだ。

 ひいきのチームが出場すれば一段と大きな歓声が上がった。

2位入賞を果たした大阪第4初級の同胞合唱団

 それでも、どんな応援も娘、息子の声援にはかなわないと神戸初中の金陽子さん、西神戸初級の金英姫さんは話す。なぜなら「愛娘(息子)のために歌う」のだから。

 金英姫さんは、歌好きが高じて20年以上地域のコーラス部の責任者を勤めている。朝鮮民謡を歌うのは、「日本歌謡では自分の感情の表現ができないから」であり、「ウリマルを守りたいから」だ。

 金陽子さんは、娘の金雪芽ちゃん(小1)を傍らに「学父母の団結を図れたのが何よりの収穫」と言う。雪芽ちゃんは「オモニの歌、上手だったよ」とほほ笑んだ。

 中大阪はそろいのTシャツで参加、気合十分だった。現在の学父母と、来年以降の学父母になる計21人が出場。ケンガリ、コーラスをこなす「一人三役」の指揮者のもと「ウリ チャラン イマンジョマン アニラオ」を歌い上げた。これが審査員の心に響き優勝。責任者の宋裕子さんは涙を流して喜んだ。

 脳裏には練習風景が浮かんでいた。「豪雨の中でもみんながちゃんと集まり練習した。指導をしながら学父母たちの熱意と生徒たちへの愛情を強く感じた」と話した。そして「どんなに遠くてもウリハッキョに自分を送ってくれたオモニを見習って、子どもたちを立派に育てたい」「祝典を機に初心に帰りウリハッキョを守って行きたい」と語った。2位は大阪第4、3位は西播だった。

 審査委員は「思いの込められた歌たちに感動した」と感想を述べた。

[朝鮮新報 2006.10.4]