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3、4世団員の「確かな手応え」

 「本当にいい時に取材に来たよ」−金剛山歌劇団の南公演後、団員たちと話していたらこんな言葉が返ってきた。そして「総立ちで拍手を送られるなんて、そうあることじゃない」。

 舞台の前まで人が押し寄せる南同胞の熱気には驚かされた。「北の芸術が受け入れられるのか心配だった」とある団員は言ったが、幕が上がれば鳴り止まぬ拍手。団員たちは今公演で、やっと北と南の橋渡し役をしていると自負したという。

 ここに至る道は平坦ではなかった。金剛山歌劇団メンバー総出演の南公演は今回で3度目。00年12月にソウルで、02年12月には釜山と全州で公演を行った。当時はまだ認知度も低く、北側の海外芸術団が南で公演することが珍しかった。自由行動もままならなかったと聞いた。今公演の成功は、公演実行委員会をはじめ南側関係者の並々ならぬ努力によるものだと実感せざるをえない。期間中、韓国芸術総合学校との交流も関係者らの力によって実現したものだ。

 密着取材により日本での公演とはまた違う一面を見た。3、4世団員は、歴史ある歌劇団に誇りを持ち、自分たちの公演に確かな手応えを感じていた。南の市民や関係者がその魅力に虜になったのは言うまでもない。密着同行した雑誌「民族21」写真記者は、「チャンセナプをぜひ習いたい。うまく吹ければモテるかな?(笑)」と冗談を飛ばした。「芸術交流は統一への近道です」−公演を主管した「(株)Esprit」のリ・チョルチュ代表の言葉が胸に響く。(c)

[朝鮮新報 2006.6.21]