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〈同胞法律・生活センターPART2 G〉 国民健康保険 国民健康保険加入には在留期間が1年以上必要?

「1年以上滞在する」認定で可

 隔週水曜日のこのコーナーでは、私たち在日同胞の日常生活に直接かつ深く関わる身近な問題を取りあげている。これまでは、先日鳴り物入りで衆議院を通過した「医療制度改革法案」や昨年から施行されている「年金制度改革関連法」が私たちの暮らしにどのような影響を与えるのかについて、事例などを用いて解説してきた。今回は、同胞法律・生活センターに寄せられるさまざまな相談事例の中から選んだ問題を3回にわたって紹介する。1回目のテーマは、国民健康保険。

 国民健康保険は、職場で健康保険に加入している人と生活保護を受給中の人を除外したすべての人が対象で、外国籍であっても加入できる。

 ただし、外国籍の場合は外国人登録をしており在留期間が1年以上あることが要件だ。

 これは「来日して1年以上経過しないと加入できない」という意味ではなく、来日当初の在留資格の期間が1年未満であっても、入国の目的などから1年以上滞在すると認められるような場合は加入できる。したがって、観光などで来日し在留期間が90日以内という人は加入できないが、「留学」や「就学」などの目的で1年以上の在留期間が認められるような場合は加入できる。手続きの際には、在学証明書や在留資格認定証などを添付する。

 この相談事例では、外国人登録や婚姻届は済んでおり、現在入管の手続きが進行中とのこと。相談者の妻は、まもなく「永住者の配偶者等」の在留資格と1年以上の在留期限が付与されるはずなので、このことをきちんと市役所の窓口で説明しすぐに加入手続きを行ってほしい。

 本来は外国人登録あるいは婚姻届などの手続きの後、2週間以内に行わなければならない。相談者の場合は、十分な説明が得られなかったように思われるので、婚姻届の時に遡って加入手続きができるよう窓口できちんと説明する必要がある。

 まもなく出産を控えているので、「出産育児一時金」(被保険者が出産した場合、世帯主に対して支給される。概ね30万円、双子の場合は60万円)の申請にも関わる。できるだけ早く加入手続きを行うことをすすめる。(金静寅、NPO法人同胞法律・生活センター事務局長)

※NPO法人同胞法律・生活センターでは、暮らしをテーマにした各種の講座、学習会を企画し、そこに適切な講師を派遣します。地域の同胞を対象にした講座等の開催を検討されている総連本部、支部の担当者のみなさん、お気軽に事務局までお問い合わせください。TEL 03・5818・5424、FAX 03・5818・5429

[朝鮮新報 2006.5.23]