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各地で20歳の青年を祝う

 9日の在日朝鮮青年の日に際し、7日を皮切りに各地で20歳を迎える同胞青年を祝う集いが催されている。16日現在、東京、神奈川、北海道など全国で各種行事が行われており、今後も全国各地で開催される。【本紙取材班】

東京 民族輝かせる人材に

乾杯する新成人たち(8日)

 「2006年20歳を迎える東京朝鮮青年たちの祝賀会」が8日、東京都新宿区のリーガロイヤルホテル東京で行われ、20歳を迎える青年たち約150人と父母らが参加した。徐萬述・総連中央議長、朴昌吉・総連東京都本部委員長、呉泳哲・朝青中央委員長と各支部委員長らがお祝いに駆けつけた。

 新成人たちは、久しぶりに会った同級生らと互いに酒を酌み交わしながら楽しく歓談した。色とりどりのチマ・チョゴリに身を包んだ女性たちは、互いに写真を取り合って喜びを分かち合った。

 祝賀会では、朴委員長がお祝いのあいさつを行い、新成人を代表し金ェ哲さんが決意を語った。金さんはこれまで育ててくれた父母や先生たちに感謝し、「同胞社会の主役として、民族の栄誉を輝かせる人材になる」と決意を述べた。

北海道 「つながり大事にしたい」

同胞社会の未来を担う青年ら(7日)

 北海道では7日、「20歳を迎える在日同胞青年を祝う集い」がホテルニューオータニ札幌で行われ、学父母はじめ同胞ら100余人が14人の新成人を祝った。

 集いでは総連北海道本部の朴鐘民委員長が祝辞。張泰根さんが新成人を代表して決意を表明した。張さんは「父母、同胞らの恩と愛に誠意で応えるべく新しい決意と抱負を胸に、これからも在日同胞社会の一員として堂々と歩んでいきます」と力強く語った。

 張明愛さん(20)は製菓、製パンなど「食」のデザイン、プランニングに関する専門学校(東京)に通う。将来は地元・北海道に「小さいけど、おしゃれなカフェ」を出店する夢をふくらませている。

 アボジの代を継ぎ、「名の知れた料理人になりたい」という崔潤太さん(19)は「これからもチョソンサラムとして堂々と生きていきたい」と決意を語った。

 北海道大学医学部の金聡希さん(20)は「同胞のつながりをこれからも大事にしたい」と笑顔で語っていた。

埼玉 「可能性広がる前途」

20歳青年の娘と父によるゲーム「二人羽織」は会場の笑いの誘った

 埼玉では8日、東天紅Jack大宮店で祝いの集いが行われ、総連中央の梁守政副議長、李政治埼玉県本部副委員長をはじめ、父母、県下同胞など約160人が参加し、41人の20歳青年たちの新しい門出を祝った。集いでは、20歳青年たちを映像で紹介。公演やゲームなども催され会場は終始笑いに包まれた。

 20歳青年たちは大きな期待と抱負を抱きながら、この日を迎えたうれしさをかみしめていた。朝鮮大学校政治経済学部で学ぶ朴玉三さんは、昨年から同集いの事務局の1人として尽力してきた。この日もトランペットを演奏し、会場をわかせた。卒業後は、専従の朝青員になりたいという。

 現在米国で学ぶ呉奉大さんの母、金嘉美さんは同胞青年たちの多様化した進路に驚きながら、「可能性が大きく広がっている」と感慨にふけっていた。

 また、広告会社で働ぐ圭源さんは、「これからは自分が両親を支えていきたい」と力強く話した。

千葉 「愛族愛国の伝統受け継ぐ」

 20歳を迎える千葉の青年を祝う会が9日、ホテルグリーンタワー千葉で行われ、総連中央の李沂碩副議長と宋岩佑・総連千葉県本部委員長、県下の活動家らと共に、成人を迎えた29人の青年学生らと父母ら約110人が参加した。

 会では、宋岩佑委員長があいさつ。統一時代を迎えた今、青年たちが祖国に貢献できる有能な人材に育ち、新たな歴史を創造していってほしいと強調した。

 祝電の紹介に続き、総連本部と朝青本部から青年らにプレゼントが贈呈されたほか、青年たちからはこれまで育ててくれた父母に花束が贈られた。

 続いて行われた祝賀会では、豪華賞品が贈られるさまざまなゲームが行われ、参加者らは楽しいひと時を過ごした。

 青年らは、「成人を迎えられたのは両親のおかげ。本当に感謝している」「激動の時代に新社会人になった喜びと責任感を感じる。朝鮮の青年としてしっかりと生きていきたい」と抱負を述べた。

岡山 「朝鮮人として堂々と」

 岡山同胞青年成人祝賀会が8日、岡山プラザホテル(岡山市)で行われ20歳青年21人を含む73人が参加した。

 青年たちを代表して決意を述べた金祝幸さんは「20年間一人で生きてきたのではなく、両親や先生、先輩たちの力があって今日の自分がある。自分を育ててくれた人たちのためにも朝鮮人として堂々と生きていきたい」と述べた。

 車美淑さんは「私が両親から学んだ1番大切なものは、何事もあきらめることなく、最後までやり通すこと。それを学んでいなければ日高学生会の活動にも参加していなかっただろうし、今日この場に立つこともなかった。これから多様化する日本社会でも在日として生きていく」と語った。

 ある20歳青年のオモニは「息子は夫婦2人で育てたのではなく、岡山の学父母たちの助けがあって育ったのだと思う。自分の親だけでなく、周りの人たちにも感謝の心を忘れない大人になってほしい」と語った。

山口 民族教育と同胞社会に感謝

 2006年度山口朝鮮青年成人式が7日に行われ、26人の青年と父母ら80余人が参加した。

 青年を代表し決意を述べた李真紀さん(朝鮮大学校教育学部保育科)は、「山口朝高が休校となったいま、民族教育を守ることは簡単ではないが、自分が受けた民族教育を後輩に継いでいくためにもわれわれが学校を守っていかなければならない」と述べた。また「卒業後は恩返しのためにも、ウリ幼稚班教員になる」と決意を述べた。

 途中行われた紹介のコーナーでは、青年たちが一人ひとり舞台に立ち、父母や恩師、先輩、そして自分を育ててくれたウリハッキョと同胞社会に感謝の言葉を述べた。

 朝鮮大学校外国語学部に在学中の黄淳美さんは「5人姉妹であるにもかかわらず私を朝大に通わせてくれているアボジ、オモニに感謝している。残り2年間の大学生活を意義深く過ごさなければならないと、今日あらためて思った」と語った。

[朝鮮新報 2006.1.14]