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最高の両親へ

 親と離れて暮らすようになって早10年。自信をもって言えることなのだが、私は両親から大切に育てられてきた。

 ありがたいことに、10年経った今でも2カ月に一度くらいの割合で実家から荷物が届く。空けるとそこには食料品や日用品がぎっしり詰められている。しかも、頼んでもいないのにちょうど欲しかったものが入っていたりしてびっくりしてしまう。いつでも私のことを考えてくれているオモニだから、私のことはすべて把握しているんじゃないかと思ってしまう。

 オモニは私が学生だった12年間、毎日、朝食を作ってくれ、駅まで送ってくれた。働き者でパワフルなオモニはいつも一番に子どものことを考える人だ。アボジは何かしてくれるということではないが、私がやりたいということに対して反対されたことがない。なにより私を信頼してくれている。

 両親は夏休みには必ず家族旅行に連れていってくれた。たとえば夫婦喧嘩の最中であってもだ。その時はなぜこんな時にまで旅行にいかなくてはいけないのだろう? と不思議に思っていた。大人になった今はそれが私たち子どものことを思ってのことだったと理解できるようになった。仲の良い夫婦とかおしどり夫婦とかそんな感じではないが、私にとっては最高の両親である。

 そんな両親も今年で結婚30周年を迎える。何かプレゼントをと考えたが、二人だけでどこかに出かけることがないので、私と妹で、家族での日帰り温泉旅行を企画した。久しぶりの家族旅行が待ち遠しい。(康麗順、放射線技師)

[朝鮮新報 2005.11.6]