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「テコンドー」

 去年の秋頃から「テコンドー」を始めた。近所に新しくテコンドー教室が開かれ、体験期間中の練習に参加したのがきっかけだ。特別スポーツが好きだとか得意なわけではない。

 運動といえば小学生の頃にスイミングスクールに通っていたくらいで、学生時代もクラブ活動はずっと民族器楽部と、どちらかといえば運動は苦手な方だった。もちろん「テコンドー」についての知識もほとんどなく。朝鮮の武道であるということと、足技をよく使う格闘技というイメージくらいのもであった。実際練習に参加してみると、生徒は小学生くらいの小さな子から社会人、私のような在日や日本の方、女性の方まで幅広く、みな真剣に練習に励んでいた。

 また少し驚いたのが、あいさつや号令などもすべてウリマルで行なっていて、日本の方も小さな子も「ハナ、トゥル、セッ、ネッ…」とちゃんとウリマルを使っていたことだった。

 練習中の雰囲気もわきあいあいと楽しく、初心者で足手まといな私にもみなとても親切に教えてくれた。

 柔軟体操からはじまり、チャギ(蹴り)チルギ(突き)トゥル(型)マッソギ(組手)と、自分の体のカタさや物覚えの悪さに辟易しつつ、練習についていくのは大変だが、今までにない環境に身を置き、新しいものを学ぶ楽しさをあらためて感じている。 2月に入りはじめて道着というものを着た。

 まだ体にも馴染まず道着に着られてる感があるが、せめて何色か色のついた帯を締められるようになるまでは頑張って続けていこうと思う。(玄鮮姫、放射線技師)

[朝鮮新報 2005.2.28]