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「怖い」か「やさしい」か

 うちのチヲン(長男、小2)、ヤンチュン(長女、小1)2人の会話。

 息子−ぼく、大きくなったら警察官になる。

 娘−え〜、ガイジンはケイサツになれないんだよ。オンマが言ってた。ヤンチュンたちはチョーセンでガイジンなんだよ。

 息子−じゃあ、チョーセンに行けばいいじゃん。チョーセンに行ったらガイジンじゃないもん。

 娘−やだ。チョーセンに行きたくないな。だって恐いもん。テレビで言ってたもん。

 息子−でも、テレビに出ている人の中にはウソを言ってる人もいるんだって。ウソツキが言うことを、そのまま信じたらだめなんだって。

 娘−えぇーっ、そうなの?

 息子−うん、オンマが言ってた。一番悪いのは、ウソをつく人間だし、それにふりまわされる人もバカだって。

 娘−うん…、むずかしいね…。

 子どもたちの話はまだまだ続くが、結論としては、「でも、やっぱり一番恐いのはオンマだね」ということらしい。

 それは「チョーセンよりも恐い」(娘)という意味なのか。

 オンマも、アッパもチョーセンで、「ハルベも、ハンメも、アジェも、イモもチョーセンだけどやさしい」と言う息子。

 どうやら子どもたちは、「恐い」か「やさしい」かで、チョーセンを測っているらしい。

 しばらく悩んだ末に、「どっちかわからないけど、やっぱりオンマが1番だね」という息子に大きく頷く娘。

 果たしてこの結論を素直に喜んで良いのやら…。(李命淑、会社員)

[朝鮮新報 2005.2.14]