東京歌舞団40周年−いつの時代も同胞とともに |
舞台のないたたみ部屋。あふれる笑顔、歌う人たち、チャンゴのリズムに合わせて肩を揺らす同胞たち…。先日、東京都荒川区のサンパール荒川大ホールで開かれた東京朝鮮歌舞団創立40周年記念特別公演は、「涙あり、笑いあり」のすばらしい公演だった。 「歌舞団の歴史は同胞の歴史」とは、公演を観た金剛山歌劇団舞踊家の朴泉美さんのことば。歌舞団は、あるときは祖国統一を願う大行進の先頭に立ち、あるときは桜咲き乱れる花見の席で、舞台のない「ステージ」で同胞たちと同じ目線に立ち、歌い、踊り、その歴史を刻んできた。 公演を見た南武初級・柳順子教員は、「結婚式などで歌っている姿をよく見るが、団員たちの芸術的才能がこれほどまでとは知らなかった。約2時間の公演もあっという間。OBの出演も良かったし、白黒からカラーへと移り変わる映像とともに聞きなれた歌が響くと、それだけで涙が出た」と話していた。 ロビーに置かれた感想箱にはたくさんの感想文が入れられていた。中には日校学生会の女子生徒のものだろうか、イラスト入りで「とても感動した。現在、在日の歴史を勉強中なので映像はとくに感慨深く、何度も泣きそうになった。またぜひ観に来たい」と書いていた。 公演回数9786回、観覧者数407万52人、文化サークル指導1万1960回、走行距離は53万2067Km。 公演には、各地で活躍する地方歌舞団員らも駆けつけた。「同胞がいるところならどこへでも。同胞たちの喜びが私たちの幸せ」と力強く語った大阪朝鮮歌舞団・趙正心団長の一言が胸に響いた。(潤) [朝鮮新報 2005.12.25] |