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W杯予選2.9決勝−サッカー場を平和の舞台に

 朝鮮民族にとってサッカーは国技である。観戦しながら血が騒ぐのは、そのせいか。
 さぁ、いよいよW杯予選朝・日2.9決戦。いやがうえにも気持ちがワクワクしてくる。朝・日関係が厳しい局面を迎える中、日本では相も変わらぬ反朝鮮騒動が繰り広げられている。そのトゲトゲしさが朝鮮選手団に悪影響を及ぼさないよう、関係者には細心の配慮を願いたい。

 そんな中で小泉首相が11日、昨年夏に中国で行われたアジア杯での激しい日本へのブーイングを引き合いに「日本人はああいうことをしないでほしい」と述べ、冷静な観戦を呼びかける考えを示したという。さらに、日本サッカー協会の平田竹男GS(専務理事)も「政治とスポーツを区別して立派なW杯を開こうと思います」と語りながら、同GSは昨年4月の女子アテネ五輪アジア予選準決勝の際のエピソードに触れて「北朝鮮のファンが国立に残って、日本の選手へ『頑張れ』と応援してくれた。そのことを日本のファンもよく知っている」(日刊スポーツ1月12日付)と心温かいエピソードを披露している。

 かつての「ピンポン外交」のように、このサッカー戦を通じて、朝・日が平和の懸橋を築いてほしいと多くの人が期待を膨らませている。数万人もの人が会場にかけつけ、おそらく30%は軽く越えるであろうTV視聴率を考える時、大衆を対決や緊張ではなく平和、友好へと導くすばらしい知恵と勇気がほしい。

 85年に平壌W杯予選に出場した加藤久さんは、「(北では)サッカーを成熟したスポーツとしてとらえている」と語っていた。公正な、大人の応援を期待したい。(粉)

[朝鮮新報 2005.1.17]