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南朝鮮のメディアは、先月8日、盧大統領がアセアン+3首脳会議参加出発直前に米国家情報局長と会談していた事実を19日いっせいに報じた。米国家情報局は第2期ブッシュ政権になって、中央情報局(CIA)や国防情報局(DIA)など15の情報機関を統括、調整するために新説された部署だ ▼会談は「北の核」「韓米同盟」「朝鮮半島情勢」など、意見交換する形で30分程度行われたという。しかし、盧大統領の外遊出発直前という慌しい時期の会談だけに、米国の目的はそんな単純なものではなかったのではないかと推測する。また同局長は滞在期間中、金昇圭国家情報院長とも会談し双方の「情報協力」について協議している ▼この報道に接してある事を思い出した。クリントン政権時代、「第1次朝鮮核危機」の際に年末から年初にかけて、当時CIA長官だったウールジーが極秘裏に南朝鮮、日本を訪問した事実である。軍用機を乗り継いでのまさに隠密行動だった ▼訪問の目的は、核問題を軍事力で解決するためにクリントン政権が準備していた対朝鮮攻撃と関連した両政権への働き掛けなどだった。その後、南朝鮮では、長期滞在中の外国人だけを対象にした「本国疎開訓練」などが行われた。結果、ぼう大な米兵死傷者が出るとのシミュレーションにクリントン政権は作戦を断念した ▼6者会談共同声明の発表にもかかわらず、その成果を無効にしようとの対朝鮮金融制裁によって、またもや危機の暗雲が立ち込め始めている朝鮮半島。米情報局長の動きはそれと無縁ではない。(彦) [朝鮮新報 2005.12.22] |